この記事は、○○市立××中学校を卒業した、この記事に出てくる野球小僧たちに充てたメッセージです。
我がチームはすべて××中学校に在籍している部員です。
卒業おめでとう!!!
2020年3月に○○市立××中学校を卒業した野球部たち。卒業おめでとう。
本当に卒業おめでとう。そして、このような形でしか君たちを祝ってあげられず申し訳ない。
でも気持ちを込め書くので、君たちがいつかこのメッセージを読んでくれることを願って書きます。
少しだけ振り返ってみようか…
思えば、ザ・初心者軍団。
本当に大変な毎日でした。キャッチボールがまともにできない。バッティングはバットに当たらない。塾でよく休む…
君たちには本当に悩まされました。
これまでの俺の常識が通用しない!!!!
この一言につきました。「帰れ」と言われれば本当に帰り出します。「俺はもう監督しない、そうなればチームは解散だ、退部届取りに来い」と言えば本当に取りに来る…
なんだか、スパルタみたいなやり方をしてしまい、本当に申し訳ない。
でも、君たちの行動は俺のはるか斜め上をいき、いつも驚かされ、落胆させられたものです。
喧嘩もしましたね。監督と選手の境界線を飛び越えた発言に指導したところ
「それやったら辞めてやる」の一言にかなり焦ったものです。
君たちのような有能な?選手を失うのはつらい…というか、人数が揃わなくなる!笑
引くに引けず喧嘩しましたが…
それでも君は結局最後まで野球をやめずにやりきりました。
途中でやめたけど、結局戻ってきたやつ。三年生でいきなり新入部員として入ってきたやつ。
本当にいろいろありました。
一番大変だったのは、一年の夏からキャプテンを任されたやつ。
誰よりもまじめ。誰よりも野球に一生懸命。だからこそ、1番で使い続けました。
理由は一つ「一番一生懸命だから」。
中学生の間は、「実力じゃなく、性格や人間性で一番」のやつを使うが俺のポリシーです。
キャプテンは、体こそ細いものの努力で一番を獲得してきました。
キャプテンだからこそ辛い思いをさせました。
チームをまとめるのは一筋縄ではなかったはずです。しかも、チームの事を考えて監督に進言すると、監督に怒られもしましたね。
選手たちと監督の中間管理職的役割で、一番苦労させました。ごめんな。
でもお前が最後の大会で、ファーストランナーを刺したときは「こいつ育てて本当に良かった」って思ったぞ!ありがとう!
エースもよく頑張りました。
左投げの肘が上がらないスタイル。でも誰よりも情熱的なプレーに何度心を打たれたことか。
とにかくクセを磨きまくれ。最初の夏は27点取られたな。しんどかったと思うけど、よく周りに声をかけるその姿が周りを成長させたはずだぞ。
ショートは、俺と喧嘩したやつ。
センス抜群なのに、一年の夏はほとんどサボりで練習に来ない。でも少しずつ野球が好きになって、いつの間にか自主練も行うように。その心境の変化には何があったの?
三年になって急にサードからショートにコンバートして悪かったな。でも仕方がなかった。とりあえず許せ。高校ではスタンドインできる選手になっているはずだろ?笑
サードは面白いやつ。
もうちょっと自分を出せばいいのに、ちょっともったいない。でもだからこそと言うべきか、意外性を発揮していました。本当はファーストなのに、三年で急にサードにして悪かったな。一生懸命練習して、最後には何とかやってたやん!最後の最後までお前の守備は信用してなかったぞ!笑 でもバッティングはいつも期待してた。もっと磨ける。しっかり高校で磨け!
ファーストは3年から突然
お前はセンスと体の大きさだけでレギュラーだ。野球始めて間もないのに、いきなりフェンスにワンバウンドで当てたときは、マジでビビったぞ。おそらくチームでもかなり俺のことを信用してたな。ごめんな。こんな形になってしまって。でもお前が高校で大成してくれることは、心から願ってるぞ!
レフトは二人いたな
一人は細い、骨しかないやつ。
いまいちピリッとしないし、センスも感じられない。でもなぜかバントは超一流に上手かったな。正直お前が三年間続けられるとは思っていなかった。途中で投げ出すだろうと思っていた。でも投げ出さなかったな。よく頑張ったよ!きっとそれは大きな力になるはず!根っこでドン詰まりでヒットを打つのがお前のスタイルだったな!
もう一人は超ど下手くそ。
でも、チームトップクラスで野球に対して情熱を持っていたな。
高校で野球をもちろん続けるよな?まだどうにでも成長できる!まずは走ること!下半身はまだまだ鍛えないといけないぞ!お前も三年間続くとは思えなかった。でもよく頑張った!本当によく頑張った。俺のしごきに耐えられたなら、きっと高校でも大丈夫!自信持て!
ライトは出戻り野郎
お前が一度部をやめたときは「まあ、仕方ない」と思ったよ。そしてまた戻って来たときは「まあ、仕方ない」と思ったよ。俺は来るもの拒まずスタイルだ。お前は人としてどうあるべきか、野球から学んだんじゃないかな。何でも一生懸命に続けることが大切だ。誘惑はあるし、途中で挫折することだってある。でも、ちゃんとやり直せればそれでオールオッケー!君の足の速さだけは買っていたよ!
そして監督自身
最後に本当にこのような形での卒業祝いになってしまってごめんなさい。
いろいろ教えたいこともあったし、最後の君たちの卒業を見届けたかったです。
でも、そうできませんでした。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
君たちの中で「嘘やろ」という気持ちが強いのも分かります。当然です。
でも、君たちに教えてきた、関わってきたことは俺の本気の姿でした。本気で君たちに成長してほしいから、付き合ってきました。君たちが最後の夏の大会で次の地区大会出場を決めた、最後の試合はおそらく死ぬまで忘れません。
一・三塁でセカンドアウトだったな!もうあの時は涙が止まりませんでした。最初は超ド素人集団だったから。それがここまで来たと思うと、本当にうれしかった。よく頑張ったよ。
さて、これからはまたそれぞれの道が広がっています。××中で習ったことを忘れずに、野球をしてきた中で習ったことを忘れずに大きく成長してください。陰ながら一生懸命、全力で、命に代えて応援しています。