この記事ではセカンドランナーとしてリードの取り方の方法や基本、ポイントが紹介されています。
セカンドランナーとしてリードを取るとき、何も考えずにリードを取っていませんか?
セカンドは、ランナーとしての面白さが一番出せる位置かもしれません。
使い分けるべきリードの基本を押さえて、次の塁(サード)か、次の次の塁(ホーム)を目指しましょう。
指導者歴10年の一球たろうがご紹介します。
セカンドでのリードの取り方。2つの種類を使い分ける
セカンドランナーのときって、ファーストやサードのときよりも大きくリードしますよね?
そうだな。その理由は答えられるか?
やっぱりピッチャーから見ると、後ろ方向なんで牽制が難しいからです。
おー。何だかお前も成長したな。まあ、どうせだしもう一回基本を押さえておこう。
もしセカンドのリードがなぜ大きいのか答えられなかった方は、まずはこちらを見てみてください。
大体の目安として
- ファースト・サードは5歩+α
- セカンドは7歩+α
がリードの大きさの目安です。セカンドランナーはピッチャーから見ると真後ろで、セカンドかショートとの息の合った牽制が必要。
そのため、大胆にリードを取れると考えられます。セカンドランナーとしてリードを取るときに注意して起きたことが2つあります。
- オンライン(オンラインとはベースとベースを真っすぐ結んだ線のこと)
- オンラインよりも2~3歩後方
この2種類をタイミングによって使い分ける必要です。それぞれの違いについて、詳しくみていきましょう。
セカンドのリードの取り方1:オンラインでリードを取るメリットとタイミング
オンラインとオンラインの後ろ側ってそんなに違うんですか?
まったく違うな。次の塁を狙うべきなのか、それとも次の次の塁を狙うのか。そこで大きく変わっている!
まず一つ目。セカンドランナーとして「オンライン」にリードを取ることの、メリットとタイミングをみていきます。
セカンドからオンラインにリードを取ることのメリット
セカンドからオンラインにリードを取ることのメリットはこちらになります。
- サードベースの距離が最短であるため、「次の塁へ進む」上で効果的
- ピッチャーに近いため大きくリードしているように見え、プレッシャーを与えられる
とくに一つ目の「次の塁」が近いことが一番のメリットです。野球はランナーを進めて、ホームまで返さなくてはいけません。
その上で、次の塁に進むことがランナーにとって最優先事項です。後述しますが「このプレーでは次の塁を落とすことが重要」と思われるとき、オンランにリードを取ると作戦を優位に進められます。
セカンドからオンラインでリードを取るタイミング
セカンドからオンラインでリードを取るタイミングはこちらです。
- ノーアウト
- 盗塁やエンドラン、バントのサインが出たとき
ノーアウトでオンラインにリードを取る理由は、次の塁に進むことが最低限セカンドランナーがすべきことだからです。
例えばアウト一つを犠牲にセカンドランナーを進めると、ワンアウト三塁となり、いろいろな作戦が決行できます。しかし、ワンアウト二塁から次の塁に進めても、ツーアウトとなり結局ヒットが一本必要です。
ノーアウトの場合は、最悪ヒットが打てなくてもセカンドランナーをホームに帰すことができます。だからノーアウトの場合は、「次の塁」を狙うべきなのです。
また、盗塁やエンドラン、バントのサインの時は作戦そのものが「次の塁を落とす」ための作戦なので、最低限の仕事をやる準備はしておくべきですね。
「次の塁」を落とすべきときは、オンラインってことですね。
そういうことだ。とくにアウトカウントがノーアウトのときは、次を塁を落とすことは忘れるなよ。
逆に言えば、「次の次の塁」を狙うべきタイミングもあるわけですね。
それを次で説明しよう!
セカンドのリードの取り方2:オンラインより後ろにリードを取るメリットとタイミング
オンラインよりも後ろにリードを取るときは「次の次の塁を落とす」ときだな。
「後ろ」といっても、どこらへんに位置取りすべきですか?
大体2~3歩オンラインよりも後ろだな。最短ではなくなるが、次の次(ホーム)が狙いやすくなる以外の効果も表れるぞ!
図のようにオンラインよりも、2~3歩後ろにリードします。このリードのメリットとタイミングを紹介します。
オンラインより「後ろ」にリードを取ることのメリット
オンラインよりも「後ろ」にリードするメリットはこちらになります。
- 円を描くようにサードベースを回りやすいため「次の次の塁(ホーム)」を狙いやすい
- ショートを後ろに下げることにより、内野安打の可能性が広がる
- ショートが後ろに下がるため、牽制に入りにくくさせる上、ベースに入った瞬間が見える
まずは「次の次の塁」を狙いやすくなります。オンラインで、次の次を狙おうとすると一度膨らんで走らなければいけません。しかしこの方法だとオーバーランがしやすく、失速する恐れがないのです。
さらに基本的にセカンドランナーの後ろにショートはいるもの。セカンドランナーが後ろに下がる分、ショートの後ろに下がり、内野安打の可能性を上げることができます。
オンラインよりも「後ろ」にリードを取るタイミング
オンラインよりも「後ろ」にリードを取るタイミングはこちらです。
- ワンアウト又はツーアウト
- ツーランスクイズのサインが出たとき
- 二・三塁や満塁のセカンドランナー
ツーアウトでは、単打でもホームを狙う姿勢は忘れてはいけません。次のバッターがヒットを打つとは限らないからです。さらにワンアウトで、バッターが進塁打を打ったとしても、次のバッターがヒットでないと得点できません。
だからこそ、単打でも次の次の塁を狙うための走塁を心がける必要があります。当然ツーランスクイズは、次の次の塁を狙わなければいけないので、そのためにオンラインより後ろにリードを取るべきです。
二・三塁のセカンドランナーの場合、優先はサードランナーです。自分が狙われる確率は低いので次の次を狙いましょう。
要するにヒット一本で得点したい場面や自分が狙われる可能性が低いときは、オンラインよりも後ろ側ってことですね。
上手くまとめたな。その通りだ!常に次の次の塁を狙う走塁はランナーとして一番大切なことだ。
セカンドランナーをやっていて困る…ランナーコーチはどっちを聞くべき?
セカンドランナーをやっていて初心者が困るのが、ランナーコーチはどちらを聞けば良いのか、ということ。
もしも「そもそもランナーコーチの声なんて聞いてない」という人は、少しは聞いてあげてください。笑
基本の「き」ですし、自分がランナーコーチをするときに覚えておくと便利です。
単独のセカンドランナー
この時は声を聞くべきはサードコーチです。その声を認識して、サードベースを回るときに声を見失わないようにするためです。
チームによってはファーストランナーが守備の動きを伝える場合もあります。でも、単独だとおそらくサードコーチもファーストコーチも声を出しているので、サードコーチの声を頼りにしましょう。
一・二塁のセカンドランナー
一・二塁の場合は完全にサードコーチです。ファーストコーチは、目の前のランナーの後ろにファーストが守るので、その動きを伝えなければなりません。
二・三塁のセカンドランナー
この時は、ファーストコーチの声を聞くべきです。とは言っても、正直なところ自分は優先ランナーではないので、目の前で起きるプレーに集中するだけでも良いかもしれません。
ただし、ヒットになったときはサードコーチの声を探りましょう。セカンドランナーからは姿も見えやすいと思います。サードコーチが「回している」のか「オーバーラン」なのか「スライディング」を指示しているのかは、きちんと見なければいけません。
満塁時のセカンドランナー
満塁は正直チームによっても変わるかもしれません。僕のチームではセカンドランナーは、ファーストコーチの声を聞くようにしています。
満塁だとツーアウトでは十分セカンドにも牽制が来る可能性があります。ショート・セカンドの動きをファーストコーチに伝えさせることで、セカンドランナーが刺されることは防ぐことができますね。
俺あまりコーチの声は聞いてなかったですね。
意外とそういう人はいるはず!でも、とくにサードコーチの声を聞くクセは最低限つけておきたい。何といってもプレーが自分の背中で起きるからな。
そうですね。この前の試合、それで走塁ミスしちゃいましたね…
サードベース周辺での走塁ミスは、かなり大きなミスだからな。ランナーコーチも非常に重要な役なんだ!
(セカンドのリードの「いろは」が分かったら、次はサードを覚えよう!)
セカンドの第二リードの取り方
二塁(セカンド)でももちろん、第二リードを取ります。
しかし、二塁でのリードがこれまで特殊だったように、第二リードにおいても特殊なリードの取り方となります。
セカンドでの第二リードは良い意味で「調子に乗れ」
第二リードは一塁・二塁・三塁関係なくとりますが、二塁での第二リードは通常よりも「大きく」取りましょう。
その理由がこちらです。
- キャッチャーから最も遠く、刺されにくい
- スタートが切りやすくワンヒットでホームに生還しやすい
第二リードを取るということは、ピッチャーが投げたということです。つまり次にボールを持つのはキャッチャー。
この位置は、セカンドが最も遠くなっています。一・三塁に比べると遠いため、通常以上に「調子に乗れます」(良い意味で)。
また、大きく第二リードを取ると、身体が常に「動」になるので、スタートも切りやすく(「動」から「動」につなげやすい)ホームに生還しやすくなります。
ギャロップリードを大きめに取りましょう。
セカンドで第二リードを取るうえでの注意点
第二リードを取るうえで注意したいのは、三点あります。
- ピッチャーがこちらを向いている間はリードを取らない
- 早く出過ぎない
- バッターが打たなかったらすぐに戻る
とくにピッチャーがこちらを向いているときは、第二リードを取らないようにしましょう。
ただでさえ大きくリードを取るので、すぐに刺されます。盗塁でもないかぎり、十分セットポジションから動き出してもリードは取れます。
セカンドで使い分けたいリードの取り方!二塁のリードは特別です
セカンドランナーをやっているときのリードの取り方には、大きく「オンライン」と「オンラインより2~3歩後ろ」の2種類があります。
「オンライン」のリードは次の塁を確実に落とすときに取るべきリードです。また、「オンライン後ろ」のリードは次の次の塁を落としたいときに、位置取りしましょう。
セカンドランナーは、単打で得点になるか、ならないか非常に微妙な位置のランナーです。リードを取っているとき、ランナーコーチの声には耳を傾けるべきです。
第二リードを取るときは、大きくギャロップしましょう。