2024年から高校野球のバットの基準が「飛ばなくなる」って本当?

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2024年春の選抜大会から高校野球で使用されるバットの基準が変更されます。

基準の変更により「ボールが飛ばなくなる」とのことですが、その理由は何なのでしょうか。

また、バットの仕様が変わることで試合や作戦にどのような影響があると予想されるでしょうか。

高校性の前段階である中学生として、どう備えるかも含めご紹介していきます。

一球たろう
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野球指導歴10年の一球たろうがご紹介します。

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高校野球で使用されるバットが「飛ばない」ものに変更

監督。高校野球で使われるバットの基準が変わるそうですね。

一球たろう
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さすがに情報が早いな。

何がどう変わるか分からないですけど、まあ何とかなりますかね。

一球たろう
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いや、これからも野球を続けたいのであれば、中学生にも大きく関わりのある話だぞ。今日は、新しいバットの基準とその影響について考えてみよう。これからの練習にも関係してくるぞ。

高野連が2024年の選抜大会から、2年間の猶予期間を持って金属バットの基準を変更すると発表しました。

変更された点は最大径のサイズと打球部の金属の厚みです。

これが原因で「飛ばなくなる」ということです。

最大径サイズの変更

金属バットの最大径が現行67mmから64mmに細くされます

最大径64mmは、平均的な木製バットと同じです。

補足されることで打球部も小さくなるし、力を伝える感覚も変わってくるでしょう。

高校生が金属バットを使っているのは、世界的に見れば日本くらいなもので、他の国はほとんどが木製です。

そう考えると、今回の変更は少しでも国際基準に合わせようとしたものだと考えられます。

打球部の金属の厚み

現行も新基準もバットの重さは900g以上と変わりませんが、最大径の縮小に伴い、打球部の金属の厚みが1mm太くなります。

その結果、これまでに比べてバットが低反発となり、打球が飛ばなくなるということです。

状況によって異なりますが、打球の初速は現行のものと比べ、平均96.3%抑えられたそうです。

打球が飛ばなくする理由

今回、打球が飛ばなくすることの理由は、主に投手の負担を考えてのことです。

その結果、これまでの打高投低が緩和されることが考えられます。

投手の怪我防止

バットの改良により打球速度が速くなると、それだけ打者に最も近い投手は危険になります。

投手と打者の距離はたかだか18.44mです。

少しの打球速度の上昇でも、投手にとっては十分危険な変化だと思われます。

2023年5月には、福岡県の太宰府高校の練習中、ピッチャーライナーが投手の胸に当たり、その選手が死亡する痛ましい事件が起きました。

それから考えると、今回のバットの基準の変更も、まさに投手の怪我防止のためだと考えられます。

投手の負担軽減

打球が飛ばなくなるということは、それだけヒットやホームラン数も減ると考えられます。

これは、投手の球数を抑えることにつながり、ひいては投手全体の負担軽減につながるでしょう。

近年、甲子園でも球数制限が導入されたように、投手の負担軽減は喫緊の課題です。

そのためにも、飛ばないバットへと基準が変更されました。

試合の高速化

他記事でも紹介していますが、さまざまな方法で野球界全体で試合の高速化が進められています。

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暑い夏は、熱中症の危険もあるため、極力試合時間を短くしなければなりません。

今回の飛ばないバットへの変更は、投手の負担軽減=試合の高速化を促すためのものとも言えますね。

新基準のバットに変更されることの影響

金属バットの基準が「飛ばない」仕様になることで、野球の試合には低得点・時短の効果が出るでしょう。

また、チームづくりにも影響が出そうです。

ホームラン・安打数の減少

ボールが飛ばないと、フェンスをギリギリ超えていた打球が外野フライになり、外野の頭をギリギリ超えていた打球もアウトになります。

つまり、得点に結びつくホームランや長打数は減り、得点数が減るでしょう。

さらには、初速が抑えられていることから、内野の間を抜ける打球も減ります。

結果的に得点が難しくなり、スコアが動きにくい試合が増えると思われます。

審判・保護者の負担軽減

低得点になるということは、試合時間が短くなるということです。

試合時間が短くなれば、それだけ選手全体に対する負担も減ります

乱打戦の試合も減るでしょうから、試合運営全体もスムーズになるかもしれないですね。

そう考えると、選手だけでなくそれを支える審判、選手を応援する保護者の負担も減りますね

守備力が重視されるようになる

打球が飛ばなくなることで、今まで捕球できなかった「あと一歩」の球が捕球できます。

ここに守備力が強化されると、それはまさに鬼に金棒。

投手力と守備力を鍛え、基準変更のデメリットをメリットに変えるチームも増えるかもしれませんね。

バントが難しくなる

バントの最大径が細くなると言うことは、バントする際のミート部が細くなるということです。

これまで以上に、ボールをきちんと捉えないとうまく転がらないどころか、下手すれば空振りもあり得ます。

新しい基準のバットで、しっかり練習を積んでおきたいところです。

過去にも同様の変更がされてきたことを考えると

高校野球のバットの基準は、これまでにも何度も変更されてきました。

それまで一大会で一桁台だったホームラン数は、1974年に金属バットが導入されて以降二桁に乗るようになり、その本数も大会を追うごとに上昇しています。

1990年の夏の大会では、39本のホームラン数が記録されました。

すると、少しずつ「飛びすぎ」という声も上がるようになり、2002年のバットの基準が見直され「飛ばない」ものに変更されました。

2002年の夏の大会は一大会43本、2003年には13本に大激減します。

しかし、一時的にホームラン数が減ったものの、その後再び上昇傾向になり、2006年には60本を記録。

2007年に「飛ばないボール」が導入されました。

こうして飛ばない仕様になってきましたが、各メーカーは「飛ぶ」バットを開発しないと商品は売れません。

技術改良恐るべし。そして選手も当然効率的に鍛えるトレーニングをしてきました。

いたちごっこのような面もありますね。

一球たろう自身は、今後もレギュレーションに沿った中での「飛ぶバット」が出てくるのではないかと考えています。

中学生のうちに取り組んでおきたい練習

とは言ったものの、飛ばない仕様のバットでも打てるようにしなければなりません。

メーカーの道具に頼るのではなく、打てない環境になっても「打てる・飛ばせる」打者を目指すべきです。

これから高校生になる小学生・中学生は、どのような練習に取り組むべきでしょうか。

実打ができるティーバッティング

まずは基準が変更されたバットがどのような感覚なのかつかむため、ティーバッティングを徹底的にやりましょう。

とくにロングティーは飛ばない環境下でも、その中で飛ばせるよう工夫するための良い練習です。

また、最大径が小さくなったことにより、鋭い打球が打てる打撃部も小さくなっています。

芯を喰うための置きティー投げティーも重点的に練習しておきたいところです。

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リストの強化と柔軟性の向上

打球を飛ばすため、手っ取り早く強化できるのがリストです。

リストはバットを持っている手に一番近いところですし、足から伝わってきた力の伝導を最後にバットに伝える役割も果たしています。

バットの反発が抑えられているのであれば、リストを使った押し込みが飛ばすためには重要です。

さまざまなリストの筋力アップトレーニングとリストをうまく使えるようになるための素振りを行っておきましょう。

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2024年から高校野球のバットの基準が「飛ばなくなる」って本当?

2024年から、高校野球で使われるバットの基準が変わります。

その基準の変更により飛ばないバットが誕生することになり、今後ホームラン数や安打数が減ると予想されます。

しかし、これまでも飛ばないバット・飛ばないボールに変更されてきましたが、選手や監督・コーチの努力や、道具をつくるメーカーの努力はそれを乗り越えてきたので、一球たろうは心配していません。

現在中学生の皆さんは、ティーバッティングやリストの強化・柔軟性の向上により、新基準のバットに対応しましょう。

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