この記事では2種類の一塁でのリードの取り方を紹介しています。
2種類のリードの取り方を一塁で利用すると、ピッチャーをかく乱することができます。
リードを実際よりも「小さく」見せたり、「大きく」見せたりしてプレッシャーを与えましょう。
ランナーのプレッシャーで、ピッチャーはコントロールを乱します。
野球指導歴10年の一球たろうが、ピッチャーの心理を踏まえてお伝えします。
基本的なリードの取り方とその重要性
リードってどうやって取ればいいんですか?
超基本的なところからだな。まずはリードの重要性と基本をおさらいしよう。
基本的なリードの取り方は下記の記事で紹介しています。まずは基本を押さえた上で、ピッチャーをかく乱するリードの取り方を覚えましょう。
リードを取ることは非常に重要です。それには以下のような理由があります。
- リードを大きく取れれば、次の塁が近いため進塁しやすい
- 大きなリードを取ると、ピッチャーが気にしてバッターに集中できなくなる
- 牽制をさせることでエラーを誘発できる
- 牽制で上手く帰塁すると、余計ピッチャーは気になる
上手なリードを取ることで、ピッチャーや野手に大きなプレッシャーを与えることができます。
一塁での方法を押さえておけば、他の塁でも応用できるのでしっかり押さえておきましょう。
リードの取り方も重要だが、帰塁はできる?
リードを大きく取る、大きく見せる前に、速い帰塁はできるようにしておきましょう。
ピッチャーにプレッシャーを与えるので、ピッチャーの牽制が多くなると考えられます。
帰塁ができないと、その時点でアウトですね。
帰塁がうまくできることが、今から紹介するリードの大前提だ!必ず押さえておこう。
一塁でのリードの取り方:オンライン
リードを取った位置に注目します。
図のようにファーストとセカンドを直線状に結んだラインの上(オンライン)にリードを取ります。
これが一種類目のリードです。
オンラインでリードを取る効果
オンライン上でリードを取ることで、以下のような効果が得られます。
- ピッチャーからは「リードが大きく」見える錯覚が起きるため、プレッシャーがかかる
- 次の塁への距離が最短なため、次の塁にたどり着きやすい
おそらく初心者に何も教えずリードを取ると、オンライン上に取ります。しかし、その意味や効果は理解しておきたいところ。
特に「最短」であることがメリットです。また、ピッチャーへの距離が近いため、ピッチャーからはリードが大きく見え、プレッシャーを感じます。
その分、バッテリーに警戒させるとも考えられますね。気を散らせれば、その分バッターが有利になります。
オンラインにリードを取るタイミング
オンライン上にリードを取るメリットを考えたとき、以下のようなタイミングでこのリードを取ると効果的です。
- 盗塁を仕掛けるとき
- ノーアウト
- ピッチャーの牽制やバッテリーの反応を探るとき
次の塁への距離が最短であるため、盗塁を仕掛けるときは有利です。
また、ノーアウトの時は「次の塁に行く」ことが重要と考えられます。アウトカウントから考えても進塁することが優先事項だからです。
さらに大きなリードに見えるため、ピッチャーの牽制を引き出して、牽制レベルを見極めることもできます。
俺のチームでは試合序盤はこのリードをして、相手の情報を引き出そうとする。
牽制のレベルの見極めや盗塁を積極的に仕掛けて、キャッチャーのレベルを見る上でも効果的ですよね。
一塁でのリードの取り方:1歩~2歩後ろ
オンラインのリードとよく比較してみてください。
2種類目のリードの取り方は、オンラインよりも1~2歩後ろにリードを取っています。
こうすることでオンラインと比べると、どのような違いが出てくるのでしょうか。
オンラインより後ろにリードを取る効果
後ろ側にリードを取ることで、このような効果が得られます。
- ピッチャーから遠いため、錯覚によりリードが「小さく」見える
- 帰塁時タッチされにくい
- 次の塁でオーバーランに入りやすいラインにいるため、次の次の塁を狙いやすい
リードが小さく見えるため、ピッチャーの警戒心が変わります。実際はオンラインと同じ歩幅で出ているにも関わらずです。
しかしその分次の塁への距離が遠くなっていることには、注意が必要です。
また帰塁がファーストミットよりも遠くなるため、タッチをかいくぐりやすいというメリットがあります。
ベースの側面に帰塁するようにしましょう。
オンラインより後ろに位置したときの第2リードの取り方
オンラインに比べて、次の塁への距離が長くなるというデメリットがあるこのリードの取り方。
第二リードでそのデメリットを消すことができます。
図のように第二リードでオンラインに入っていきます。そうすることで、第二リードを終えた時点での距離は最短です。
またピッチャーに「そんなにリードしてたの!?」と思わせることができます。
オンラインより後ろにリードを取るタイミング
オンラインより後ろにリードを取るタイミングは以下のようになります。
- ピッチャーの牽制をもらいたくないとき
- オンラインとの併用でピッチャーをかく乱したいとき
- 自分がアウトになるべきでないとき
基本的には「自分が大事」なときです。例えば同じ一塁ランナーでも単独一塁と一・二塁時では、大きく意味合いが違いますよね。
また、点が僅差で試合後半や、自分が逆転のランナーなどでも自分のランナーとしての価値は大きくなります。
そんなときは、オンラインよりも後ろにリードを取って次の次の塁を狙いましょう。
オンラインとの併用によって、ピッチャーをかく乱できますよね。
そうだな。盗塁するつもりがなくて、オンラインに移動したりすると、頭の良いバッテリーは警戒してくれるからな。
それぞれのリードのタイミングや効果は相手も知っているかもしれないから、それを逆手に取るということですね。
そういうことだ!
2種類のリードの取り方を使ってみた感想
初心者たちはまずリードの取り方を覚えるのが大変です。
そのため最初はオンラインのリードしか教えませんでした。
というか、次のステップのオンラインより後ろ側のリードを教える余裕がありませんでした…
ある程度ランナーとして余裕が出てきたころ、
オンラインより後ろのリードを教えたところ…
盗塁成功率が上がりました!!!
やはりピッチャーをかく乱しやすいというのが大きいと思います。
また、盗塁ができなさそうな子どもでも、リードの使い分けでピッチャーをかく乱できます。
そりゃ下手そうな初心者を、牽制で刺せなかったらピッチャーもイライラしますよね。
そんなランナーばかりかと思うと、ひょこっと上手なリードを取る選手もいるため、ある意味チームのバランスは良かったです。
結果盗塁の成功率が上がりました。(僕の場合、ガンガン盗塁を仕掛けるタイプでもあったので)
2種類のリードの取り方!一塁で錯覚を利用してピッチャーをかく乱:まとめ
一塁でのリードの取り方には大きく2種類あります。
「オンライン」、オンラインより「1~2歩後ろ」のリードの取り方を使いこなせば、ピッチャーをかく乱することができます。
さらに盗塁時は「オンライン」、大きなリードを取りつつピッチャーに錯覚を与える「1~2歩後ろ」で帰塁重視、と効果を意識してリードを取れば、嫌なランナーへレベルアップです。
効果やタイミングを相手も知っているようであれば、それを逆手に取った作戦も決行可能。
相手にかく乱されないためにも、自分たちも2種類のリードの取り方を実践したいところです。