この記事では、野球の走塁時における手の握りについて解説しています。
盗塁や走塁をしている時、あなたの手の握りは「グー」になっていますか?「パー」になっていますか?
あまり意識していないことからもしれませんが、野球だからこその手の握りがあります。これをやるだけで、盗塁時の「あと少しでセーフだった」が「セーフになった」になります。
野球指導歴10年の一球たろうがご紹介します!
走塁時の手の握りは「パー」と「グー」結局どっちが速い?
あいつの走り…やっぱり硬いなあ…
え…?硬いって何がですか?
気付いたか。うーん。お前の走りというかフォームだな。もっと脱力できるといいんだが…
脱力っすか…確かにこの前父ちゃんが録ってくれたビデオを見たとき、父ちゃんに「ロボットみたいだ」って言われましたねえ。
その原因は手の握りだろうな!今日はそれを解説しよう!
走塁時の手の握りが「グー」か「パー」かで大きく結果が異なります。
結論から言うと、野球の走塁に向いた手の握りは「パー」です。
そう考えると、陸上の短距離走の選手の映像を観ても、みなさん手の握りは「パー」ですよね。ただ、陸上のスプリントと野球の盗塁や走塁は若干違うものがあります。
そのため、陸上の短距離選手のフォームの真似はしなくていいですが、手の握りは真似しましょう。
なぜ走塁時の手の握りは「パー」の方が速いのか
走塁時の手の握りは「パー」の方が走力が速くなります。その理由は、2つあります。
- 「グー」は肩甲骨の可動範囲が狭くなる
- 「パー」上腕三頭筋（腕を引く時に使う腕の背中側の筋肉）が使いやすい
手を含めた上半身にある腕は、走塁において「振る」ことが重要視されます。
「グー」の手の握りは、その「振る」作業において、振り幅が狭くなってしまうのです。当然勢いが乗りにくく、加速できないですよね。
一方「パー」の握りは、前腕（握力で使う筋肉）が脱力しやすく、腕を「引く」筋肉が使いやすくなります。
結果的に、加速しやすい腕の使い方となり、走力が上がるのです。
走塁時の手の握りを「パー」にするときの注意点
手の握りが「パー」。これも正直なところ、言葉としても大げさな感じがします。
とにかく腕の脱力を目指すことが大切です。
「パー」を作ろうとしない
手の握りを「パー」にしようと意識してしまうと、結局目的である脱力につながりません。
イメージでいうと、手に握ったプリンを潰さないようにするイメージを持ちましょう。
そうなると、もはや「グー」でも「パー」の手の握りでもなくなります。それで良いのです。
バッティング手袋はそのままつけておくかポケットかランナーコーチに
バッティング手袋を使用した選手が、ランナーになったときバッティング手袋を手に握っていることがあります。
バッティング手袋を握るということは、手の握りが「グー」になりますよね。
それを防ぐため、ランナーになったときは3つの手法を取りましょう。
- そのままつけておく
- ポケットに入れる
- ランナーコーチに預ける
個人的には、1か3のどちらかにしてほしいです。
1の場合、スライディング時の怪我を防ぐことができます。3は、バッティング手袋の劣化を防げます。
こうすることで、手の握りが「グー」になることを防ぎ、素早い盗塁や走塁ができるようになるのです。
走塁時の手の握りと一緒に気にして欲しいこと
手の握りを「パー」にしたとき、手のひらはどちらを向けるべきかも知っておきましょう。
腕を引くほど、手のひらは下に向けるようにしましょう。
これも肩甲骨の可動範囲を広げるためです。要するに、走塁において腕や手というのは、大きく素早く振るための動きをしろ、ということです。
走塁時の手の握りは「グー」「パー」速いのは?野球やるならこっち!:まとめ
走塁時の手の握りは「グー」よりも「パー」の方が速いです。
- プリンを握り潰さないくらいのイメージ
- 手のひらは下に向ける
- 肩甲骨の可動範囲を意識（腕の振り幅とスピードが大切）
走塁時はこれらを意識すると、盗塁・走塁時の「もう少しで…」がセーフになります。
