この記事では素人やバッティングが苦手な子どもでも、打球が今より10m飛ばせるようになるためのポイントや方法を紹介しています。
子どもの打球が飛ばない…打球を飛ばそうと力を入れるほど、打球は飛びません。器用でなくても、ミート力がなくても、体が小さくても、鋭いスイングでなくても
打球は飛ばし方は教えられます。
簡単なポイントを子どもに教えて今より打球を10m以上飛ばせるようにしましょう。
打球が飛ばない原因はたくさんある!

監督~。聞いてください…

おう。どうした?

打球をもっと飛ばしたいです。せめて内野を超えるくらいには。
僕の打球が飛ばないのは何が原因なんですか?

それはお前…まず単純に力がないだろ、体が小さいだろ、ミートが出来ていないだろ、体重移動ができていないだろ、他にも…

分かりました…打球を遠くに飛ばすことは諦めますね…

まてまて。手っ取り早く打球を飛ばす方法もちゃんとあるって!
打球が飛ばないことにはいろいろな原因があります。
- 力不足
- 体重移動ができていない
- ミートできていない
- ポイントがずれている
- フォロースルーが小さい
- 他多数
これらを改善するためには、かなりの体力トレーニングと食事トレーニング、工夫を凝らした素振り・バッティング練習が必要でしょう。
しかし僕たちの目の前の子どもはそんなに器用ではありません!
体力もありません!
だから原因リストの中の1つだけを集中して改善しましょう。それはポイントがずれているです。
ポイントのズレを修正しましょう。打球を飛ばすためにはポイントを前におくことが大事です。とくに軟式野球の場合はこれだけで10m打球は遠くに飛びます。
そしてアウトコース~真ん中~インコースの中で、最もポイントが前になる場所。インコースを打てるようにしましょう。
打球が飛ばないのはインコースを打たないから

ところでどこのコースが一番好き?

アウトコースです。アウトコースはバットを出しやすいです。

でも、インコースの方が打球は飛ぶし、飛ばしやすいぞ。

いや。インコースってなんか怖ぇすよ。振り切らんです。
実際にあった子どもとの会話です。打球を飛ばせない子どもの感覚の一つに「インコースが怖い」があります。
人間の防衛反応からいうと、当然と言えば当然の反応です。数あるスポーツの中でも、160km/hのかた~い、殺傷能力のある球に「踏み込んで打て」なんていうのは野球だけでないでしょうか。
確かにそんなボールが体のスレスレを通るのに、平然としている僕たち野球プレイヤーは、ねじが飛んでいるのかもしれません。笑
子どもの「インコースは怖い」を変えることから始めましょう。ただ「インコースは怖くない」に変えるのではなく「インコースを振りたい」に変えることに注意してください。
そのための方法は簡単です。
教える側が「今日はインコースの練習するぞ」といって何度か練習してあげてください。子どもに「インコースの練習をしている」と意識させることが大切です。
そして試合前に指導者ならば「今日は練習したインコースを打ってみよう」保護者なら「インコースだけを待ってボックスに入ろう」と教えてあげます。
子どもはこのときすでに「インコースは怖い」と思っていません。
「インコースを振りたい」
になっています。だって練習したんですもん。これが「練習で自信をつける」ということです。ヒットになる、ならないは別の話。まずはインコースを振りいく心を作ってあげましょう。
これだけで、打球の飛距離を10m飛ばすための心の状態はそろいました。
打球が飛ばないのはインコースを打たないから。なぜインコース?

監督、なぜインコースなんですか?

自分のバッティングを振り返ってごらん。
「一番飛んだ」と記憶にあるのはどの方向だい?

自分右打ちなんですけど…レフト側ですね。

その打球を打ったコースはアウトコースだったかい?

どっちかというとインコースです。少し詰まってましたけど…

そう。インコースは詰まっても飛んでいくんだ。
数字からみた「インコースの打球は飛ぶ」
インコースはきちんと捉えると、めちゃくちゃ飛んでいきます。おそらく野球を経験したことのある人のほとんどがホームランまたは長打は、真ん中~インコースを引っ張った打球ではないでしょうか。
インコースはなんと言っても引っ張れます。引っ張った打球が良く飛ぶのは承知の事実。
実際に2019年のセ・パ両リーグのホームラン王の実績を見ると
打方 | レフト | センター | ライト | |
山川選手(西武) | 右打ち | 36本 | 5本 | 2本 |
ソト選手(DNA) | 右打ち | 23本 | 7本 | 13本 |
このように、右打ちの引っ張り、つまりレフトへのHRが多いことが分かります。
もちろん、反対方向にHRを打つ打者もプロにはたくさんいますが、素人の場合のほとんどは引っ張り方向でしょう。
だから打球が飛ばないことで悩んでいるのならすぐにでもインコースを待って打席に入るべきです。
アウトコースは先っぽ、インコースは詰まる、打球が飛ぶのは「詰まる」方
インコースを打ちにいって詰まってもある程度打球は飛びます。よく「ボクッ」と音を立てて詰まった打球が内野の頭の上を超える光景を見ませんか。
インコースに詰まってますね。バットも折れています。それでもスタンドまで打球が運ぶことができるのがインコース。逆にアウトコースで起きがちな「先っぽ」で捉えてしまう現象。
これはボールに上手く力が伝わらないため打球が飛びにくいです。
もちろん詰まってもスタンドに運ぶには、それ相応のパワーが必要です。しかし「先っぽ」よりも「詰まり」の方が打球が飛ぶのは理解していただけたと思います。
だからインコースを打ちにいくべきなのです。ぜひ打球が飛ばなくて悩んでいる子どもにはインコースを待っておけと伝えてください。

よーし。明日からがんがんインコース打つぞ~

その気持ち!でもどうせならボールをきちんと捉える最低限の技術は持っておこう。
飛ばなかった打球をインコース打ちで改善!その最低限の技術は…
インコースには大きく
- 肘を抜いて打つ方法
- ポイントを前におく方法
の二種類があります。巨人の坂本選手なんかは肘を抜く方法ですが、正直かなりレベルの高い打ち方です。
だから基本的にはポイントを前にする方法が良いでしょう。今から教える技術はインコースだけでなくバッティング全体にもかかわることです。これができると、ミート力が飛躍的に向上します。
もちろんインコース打ちでも必要な技術なので、子どもにバッティングを教えるときに注視してあげてください。
リストのもっとその先指の使い方が大事です。
①がインパクト前
②がインパクトする瞬間
の握り具合で、赤い〇がその時力を入れる部分です。
①では親指と人差し指の付け根部でバットを持ちます。写真ではかなり大げさに再現していますが、あれくらいあっても問題はありません。
そして②のインパクトの瞬間に小指、薬指、中指で一気にバットを締め上げます。この3本の指で内側に雑巾をしぼるイメージがちょうど良いですね。
そうするとバットのヘッドが走ります。インコースを打つためにはポイントを前にしなければなりません。ポイントを前にするためには早くヘッドをポイントまで持っていく必要があります。
そのポイントが、この指の使い方です。総じて素人やバッティングが苦手な子どもはすべての指で一生懸命握っています。
だから「力を抜け」と言うとすべての指の力がインパクトの瞬間も抜けています。
これができればヘッドが走り、体の前に出てきます。そのままボールを芯とらえれば遠~~~くまで打球は飛びます。
バッティングにこの技術は必要です。絶対に習得させておきたい技術の一つですね。
この技術については今後もたくさん紹介します。

なるほど。これなら家でも簡単に練習できますね。

そうそう。感覚的なものは一日にしてならず。意識ではなく無意識(クセ)になるまで何度も練習しよう。簡単だしね。

ところで監督。雑巾ってどう使うんですか?

マジか…(本当に雑巾の絞り方を知らない子どもがいます)
打球が飛ばない…超簡単に打球を10m遠くに飛ばすポイントと教え方:まとめ
打球が飛ばない原因の一つに、素人やバッティングが苦手な子どもはインコースを怖がっていることがあります。「インコースを振りたい」と思わせましょう。
打球が飛ばないのならインコースを狙う。インコースはめちゃくちゃ飛距離が出るし、詰まってもそこそこ飛びます。
指すべてでバットを握ると打球は飛びません。インパクト前は親指と人差し指の付け根、インパクトの瞬間は小指、薬指、中指で握るように教えよう。