この記事では初心者にとって最初の敵となるカーブの簡単な打ち方を紹介しています。
投げた球が曲がるなんて、初めて見た初心者にとっては「不可思議な現象」です。おそらく野球をした人が初めて見る変化球がカーブだと思います。
その打ち方はタイミングが重要。「反対方向へ」という指導もありますが、初心者に流し打ちって難しいですよね…

カーブに苦戦する少年少女たちを教えてきた一球たろうが紹介します。
カーブの打ち方をマスターする重要性

カーブが来るとどうしても体が泳いでしまうんだよな~~

そこまで分かっているなら、あとは泳がないようにするにはどうするかだな!

結局はタイミングですよね。それは分かっているんですけど…

お?まだ分からないことがあるのか?大事なことだ。カーブ打ちについて詳しく説明しよう!
カーブを含め、変化球の基本的な目的は「タイミングをはずすこと」です。そのタイミングについては、下の記事に詳しく説明しています。

変化球の代名詞カーブ。カーブを打つことこそ、バッティングにおける最初の壁となります。この壁を突破してカーブを打つことは、以下のような理由から重要であると思われます。
- ジュニアで一番投げられる変化球
- ピッチャーが「こいつはカーブが打てる」と思い、カーブを投げるのを躊躇する
- バッティングにおける大きな壁を越えられ、脱初心者できる
- 上手く当てればストレートより打球を飛ばせる
とくに「ストレートより飛ぶ」に注目したいところ。カーブはこすった当たりでも飛距離が出ます。ホームランを打ちたい人にとって、必須の課題ですね。
カーブが打てない原因を突き止めよ
これまで初心者ばかりを相手にしてきた一球たろうが分析する限り、初心者がカーブを打てない原因は以下のようなものがあります。※( )はそれが原因の子どもの割合。
- 足を上げて着地したときには体が回転、又は体重移動を始め、待てない(6割)
- インサイドアウトが出来ておらず、外角に逃げたカーブに当たらない(3割)
- インパクトの時にあごが上がるクセがあり、ボールが見えていない(1割)
1つ目は結局「タイミングをずらされている」と考えて良いです。だからこそ、タイミングを合わせるコツを掴んでおかなければなりません。(自分のことだと思ったかたは、↓をチェック)

2つ目は、インサイドアウトができれば解決する原因です。こちらの記事を参照してください。

3つ目は、アッパースイングになりがちな子どもで(アッパースイング自体はカーブを線で捉えるのに適しています)起こる、「あごが上がってボールを見ていない」ですね。これも、アッパースイングの矯正が必要です。


実感としては、一番はタイミングが原因だな。変化幅が大きかったり、鋭いわけでもないカーブは、タイミングが合えば6~7割はカーブ打ちができていると思っていいぞ!

マジっすか!

ただ、タイミングだけではないところもあるから、そこもしっかり押さえておけば、カーブ打ちマスターも近いな!これから説明しよう!
(右投手の)カーブの打ち方:右打者編
まずは、右投手から投げられるカーブを、右打ち、左打ちに分けて考えましょう。(左投手の場合は逆)
「1・2の3」でストレートにタイミングを合わせ、カーブが来たときは「1・2の~3」で打つことは大前提として紹介していきます。
カーブを引き付けてセンタ~ライト方向へ打つ
スタンダードなカーブ打ちです。
カーブと分かったら、割れを作ってミートポイントにボールが来るまで待ちます。そうして引き付けたボールをセンター~ライト方向へはじき返します。
(少し遅くして再生することを推奨します)
右打者から逃げていくのがカーブです。初心者の場合「インコースだ」と思って、体が開き引っ張りにいく形になって打てないパターンになりがち。
アウトコースに逃げる球なので、反対方向を意識することでカーブを引き付けることができます。ようするに、カーブの軌道に騙されず「外角の打ち方」を意識すれば良いのです。
カーブは引っ張っても打てる?
よっぽど曲がるカーブでない限り、カーブはタイミングさえ合えばただのスローボールです。そう考えると、ミートポイントに来た時、インコース~真ん中であれば引っ張りにいくべきです。
なぜなら「カーブは飛距離が出やすい」から。初球を肩口のカーブから入るバッテリーはけっこう多いものです。そのカーブは完全に打ち気を逸らせるための配球で、読みさえ当たればど真ん中のボールになります。
そのボールを長打にしないのはもったいない。プロ野球等でも肩口のカーブは引っ張りにいっているようにも思えます。
ようするにタイミングさえあえばいいのです。「カーブだからセンター~ライト」が絶対ではないことを覚えておきましょう。何度も言いますが、初球の甘いカーブは絶対に見逃すべきボールではありません。
(右投手の)カーブの打ち方:左打者編
右打者と違って、左打者の場合自分にボールが向かってくるのがカーブです。右打者が流し打ちが基本なら、もちろん左打者は…
「1・2の~」でカーブを待って、センター~ライトへ打つ
左バッターの場合、カーブは泳ぎさえしなければ打つことは簡単です。しかも体に向かってくるボールなので、逆方向ではなく引っ張りましょう。
左バッターの場合、カーブは多少強引でも引っ張って打っても良いと個人的に思っています。
左バッターは進塁方向に腰を捻るため、腰の回転のキレが増す「フローティング・アクシス・スピニング」が働きます。それに遠心力を活かす「引っ張り」が合わされば、強烈な打球になること間違いありません。
しかし、一つだけ注意しなければいけないことがあります。
タイミングがずれてしまえば、引っ張りにいかない方が良い
カーブに対してタイミングがドンピシャなら、引っ張りにいくべきと思います。しかし、タイミングがずれてしまったときは、引っ張りはやめましょう。ただ「ひっかける」当たりになり、ファーストゴロかセカンドゴロになります。
それでも左バッターには「タイミングがずれても打てる」打法があります。
それがツイスト打法です。ツイスト打法は下の記事を参考にしてみてください。

強打者というと左バッターのイメージがありますが、あながち間違いでもないと思っています。左バッターにはフローティング・アクシス・スピニングがあり、タイミングがずれても修正できるツイスト打法があるからです。
もちろん、使いこなすにはかなりの練習が必要ですが…

右打者がカーブを打とうと思えば「基本はセンター~ライトだけど、引っ張りもあり」、左打者だと「引っ張り」と考えていいですね。

そうだな。もちろんランナーの状況でも打ち返す方向は考えなければいけないぞ!

あ。そうですね。右打者がノーアウト2塁のときに、簡単に引っ張りにいっちゃいけないですね。

そのポジションに飛ぶよう配球をすることも考えられる。野球は常に頭を使わないとな!
簡単なカーブの打ち方!逆方向もありだけど、引っ張りだってありです:まとめ
カーブはジュニアで最も投げられる変化球です。それを打てるようにすることで、打球がより遠くに飛んだり、ピッチャーがカーブを投げにくくなったりします。
カーブが打てない原因は「上げた足が着地した途端に体が打ちにいく」のがほとんどです。まずはタイミングを合わせるため「1・2の~3」で素振りをしましょう。
右打者はカーブを「基本流し打ち、時には引っ張りで打つのもオッケー」と考えましょう。
左打者はカーブを「引っ張り」のつもりで打ちましょう。そのかわり、タイミングを合わせられることが絶対条件です。