この記事では野球において絶対的に必要な能力である、動体視力トレーニングを紹介しています。
「ボールが止まって見える」…そんなわけありません。しかし、そう見えるのです。動体視力さえあれば。
そのトレーニング方法として、動画などを見る手もありますが、どうせやるなら日常的生活の中で動体視力のトレーニングをしましょう。
発想次第で動体視力はどうにでもトレーニングできます。
野球における動体視力の重要性とトレーニングの必要性

監督、「どーたいしりょく」って何ですか?目の力ってのは分かるんですけど…

「動体視力」だな。野球において簡単に言うと、ボールを見る力だな。ちょっと難しいかもしれんが、動体視力について解説してやろう
野球だけでなく、スポーツ全般において動体視力は大切な「目の力」です。
しかし一言に動体視力とは言っても、大きく3つの種類に分けられます。その種類とはどんなものなのか、そして野球において必要なのは、その中のどれなのでしょうか。
- 追従性運動:動いているものを目で追う力
- 跳躍性運動:右、左、上、下など目線をずらしたとき対象物を的確にとらえる力
- 瞬間視:一瞬の映像に対してより多くの情報を読み取る力
大きく分けてこの三種類です。それぞれの力が、相互に関係しあって「動体視力」となりますが、野球において特に重要なのは「追従性運動」と「跳躍性運動」でしょう。
例えばバッティング時は、動体視力において追従性運動の力が要求されます。
また、守備の時にボールが跳ねたり、フライが上がった瞬間など、目線を動かす必要があるときにどれだけ対象物をとらえられるかという跳躍性運動の力も必要です。
これらの動体視力は、トレーニングしなければ鍛えることができません。つまり、トレーニングしない限り野球は上手くならないのです。
では、これらを日常的にトレーニングするにはどうしたらよいのでしょうか?
動体視力を日常的にトレーニング:「追従性運動」を鍛える
Youtubeなどの動画サイトで、さまざまな動画を駆使して動体視力をトレーニングする動画が公開されています。
しかし、いつもその動画を見られるわけでもないし、どうせ目を使うのであれば、もっと簡単にトレーニングできないものでしょうか?
その方法を紹介します。
追従性運動能力を鍛える方法:対向車のナンバープレート
動体視力の一つである「追従性運動」を鍛えるには、車の中で見える風景が非常にピッタリなトレーニングになります。
運転手である保護者の方は事故につながるのでやめてください。狙いはあなたの隣に座っているお子さんです。
対向車がやってきたら、ナンバープレートを読みましょう。声に出して読んでください。これだけで十分追従性運動を鍛えられます。日常的過ぎる光景ですが、それこそ動体視力を鍛えるトレーニングになるのです。
最初は難しいかもしれませんが、だんだん力がついてくると、対向車で何台も車が流れてきても、ナンバープレートを読み取ることができるようになります。
ついでに動体視力の一つでもある「瞬間視」もこれで鍛えられ、一石二鳥です。ナンバープレートの数字一つ一つを足し算する練習をすれば、頭の活性化や瞬間的な判断力も鍛えられます。
追従性運動能力を鍛える方法:鳥
追従性運動能力を鍛える方法として、どこにでもいる「鳥を見続ける」という方法も、動体視力を鍛える日常的なトレーニングとなります。
しかも対向車の車と違って、鳥の場合はこちらの予測に反した動きをするため、より高いトレーニング効果が期待できるのです。
これなら、普段歩いて登下校しているお子さんでも、毎日取り組むことができますね。
ついでに烏よりも、スズメやツバメといった小さな鳥の方が、トレーニング効果は高くなります。
動体視力を日常的にトレーニング:「跳躍性運動」を鍛える
では続いて、動体視力のもう一つの力「跳躍性運動」能力を鍛える、日常的なトレーニングを紹介します。
追従性運動能力に比べると、かなり目の動きが騒がしくなるので、動きながらトレーニングはしないでください。
座っている状態を中心に、日常的にできる方法を紹介します。
跳躍性運動能力を鍛える:黒板の端から端
跳躍性運動能力は、基本的に上下左右と遠近の奥行といった場所にある対象物に一瞬でピントを合わせる能力になります。
日常的な場面であり、その動体視力を鍛えるのであれば、学校の授業中ほど良い機会はありません(勉強に「ちょっとあきた」と思ったら数分実施してください笑)。
大抵黒板の右端には今日の日付、左には時間割や連絡などが書いているはずです。
その両端にある文字を、右、左、とリズムよく交互に見ましょう。これを10往復を1セットとして、何分かやるだけで跳躍性運動能力はトレーニングできます。
跳躍性運動能力を鍛える:天井と先生の足
次は目を上下に動かす練習です。これまた授業中に、天井と前で授業している先生の足を交互に見ましょう。
これで上下の跳躍性運動能力を鍛えることができます。
ただし、黒板の左右に比べ目線が不自然に動くことになります。意外と黒板の前で授業している先生から見ると、生徒一人ひとりが何をしているか、何を見ているかはかなり分かりやすいです。
授業中にこっそり机の中でスマホを扱っているのも、はっきり分かります。気付いていない「フリ」をしているだけです。
トレーニングが先生にバレると、怒られるかもしれないので、先生が黒板に何か書いているときにトレーニングしましょう。
跳躍性運動能力を鍛える:教科書と黒板
最後は遠近感の動体視力を鍛える方法です。こちらも授業中と仮定します。
まずは教科書を自分の顔の近くに構えましょう。きちんと今学習しているページも開いてくださいね。
その状況で、教科書の文字と黒板の文字を交互に見る。これで跳躍性運動能力はばっちり鍛えることができます。
なんと日常的にある風景の「授業中」だけで、跳躍性運動能力すべての力をトレーニングすることができるのです。
何度も言いますが、授業はきちんと受ける中で「ちょっとあきた」というときに実践してくださいね。
動体視力を日常的にトレーニング:「瞬間視」を鍛える
どうせなら紹介した動体視力の最後の力「瞬間視」も、日常的にトレーニングしちゃいましょう。
何だかんだ言っても、野球で守備位置やランナーが走っている位置など、目線を一瞬だけ外してそこから見える情報量を処理する力も野球には必要です。
これも日常の中でトレーニングするなら、登校中に横を通り過ぎる車が有効的。
自分の横を通り過ぎる車の「中の人」がどんな人なのかを見ましょう。
- 性別
- 年齢
- 髪型
- 自分の好みのタイプの人か
- 歌っていたか、何を歌っているのか
- 他多数
一瞬の情報で、たくさんのことを見出してください。こんな日常的に見る光景で、十分動体視力の一つである「瞬間視」は鍛えられます。

わざわざ動画を見なくても、工夫次第でどうにでもなりますね!

そうそう。日常的に目は使っているんだから、その中でトレーニングすれば良い。何なら、日常的な光景で目を鍛えておいて、本来動画で鍛えようとしていた時間を素振りなどに当てればいいんだ。それこそ、家でできる練習を参考にして、そのトレーニングをしてほしい。


そうですね。授業中でもトレーニングできるなら、本当に助かる情報です。

いや、授業はちゃんと受けてくれ。頼む。笑

野球に必要不可欠な動体視力トレーニング!日常的にできる方法を紹介:まとめ
動体視力は大きく「追従性運動」「跳躍性運動」「瞬間視」の3つの種類に分けられ、野球ではとくに最初の2つの能力が求められます(当然瞬間視も大事ですが)。
追従性運動と瞬間視を鍛えるためには、登校中などで見る対向車や行違う車でトレーニングするのが効果的です。
跳躍性運動は「ちょっと授業があきた」というときに、視点をずらすことによってトレーニングすることが可能。
登下校や授業中といった日常の風景で動体視力をトレーニングし、余った時間を素振りなどの家での練習に充てましょう。