この記事ではプロ野球選手のかっこよくて、お手本にしたいピッチングフォームを解説付きで紹介しています。
初心者であれば、プロ野球選手のかっこいいピッチングフォームをお手本にすべきです。
でもお手本にしようと思っても、誰をお手本にすべきか分かりません。
そんな方におすすめな「お手本にすべきピッチングフォームをしているプロ野球選手」を紹介します。
ジュニア監督歴10年の一球たろうが、ジュニアの視点も取り入れたプロ野球選手を紹介します!
(バッティングフォームを探したいという方はこちら↓)
なぜプロ野球選手のかっこいいピッチングフォームをお手本にすべきなのか?
監督。なんか最近自分のピッチングフォームがよく分からなくなりました。
うーん。そういうときもあるよな。そんな時は一度原点に戻るつもりで、お手本にしたいピッチングフォームを探そう。
どのプロ野球選手をお手本にすべきですかね?
よし!今日はそれを紹介しよう!
初心者であればあるほど、上手なプロ野球選手のピッチングフォームをお手本にすべきです。
それには以下のような理由があります。
- 長いシーズンを投げ抜くピッチングフォームなので、ケガのしにくさが考えられている
- 下半身・上半身の使い方すべてがパーフェクトだからプロ野球選手をやっている
- 自分に合ったタイプはどんな投げ方なのか、幅広く探せる(組み合わせもできる)
プロ野球選手だからこそ長いシーズンを投げ抜くピッチングフォームを身に付けています。ケガ防止が叫ばれる今日この頃だからこそ、結果も求めつつ「ケガをしない」視点も盛り込むべきですよね。
また、骨格や体つきは人によってバラバラです。だからこそ、どれが自分に合うピッチングフォームなのかは、やってみないと分からないところもあります。
そういった面からも、結果を出し続けているプロ野球選手のピッチングフォームはお手本にすべきです。
お手本にしたいプロ野球選手のピッチングフォーム:右投手編
まずはお手本にすべき「右投げ」の投手を紹介します。
日本人は外国人に比べてパワーがないため、体の理にかなったピッチングフォームをするのが特徴です。
ジュニアだからこそまだパワーは育っていません。体の理にかなったピッチングフォームは参考にしておきたいですね。
お手本にしたい右投手1:佐々木朗希選手
2022年4月に完全試合を達成し、最速164km/hを記録している佐々木朗希選手。
大船渡高校時代から球速に注目が集まっており、140km/h後半のフォークも持ち味です。
まず注目したいのは、高く上げた足でしょう。これにより、位置エネルギーを最大限活用できます。
ただ足を上げるだけでなく、体重移動を始める直前に一度、かかとがお尻につくくらい引き寄せているのが特徴です。
次に初心者に真似してほしいのが、投げ終わりの「内股」の状態。これは絶対真似してほしいです。
とくに「身体が開いている」と指導される人はぜひ参考にしてください。
踏み出した左足の膝が、投げ終わりにも粘っているからこその結果です。
そして佐々木朗希選手は、グローブを「胸」ではなく「左腰」のあたりに引き付けています。
よく少年野球の指導では、グローブを胸に引き寄せる、と言われますが。ピッチングにおいては違うことが分かります。
また、動画にはありませんが、佐々木朗希選手が全力で投げた時、グローブは左腰にとどまらず、引きすぎて背中側から一回転するほどになります。
リリースポイントもそこそこ高めですね。リリースポイントを前に意識しすぎてしまうと、肘が無理な動きをして壊れる場合もあります。
その点、佐々木朗希選手のフォームは、怪我をしにくいフォームなんじゃないかと思います。
お手本にしたい右投手2:ダルビッシュ有選手
高校時代からケガ防止を考えながらトレーニングを積んできたダルビッシュ有選手。
現在でも高校野球の投球制限など、積極的にケガ防止や変化球の投げ方などの情報発信をしています。
ダルビッシュ有選手のピッチングフォームでお手本にしたいポイントは、「体の軸が常に真っすぐであること」です。
投球後もまったく体がブレないのが分かるでしょうか。足を高く上げても、まったく軸はブレません。おそらくこのブレなさは「平均台の上」でも安定するフォームです。
(こちら↓の記事で平均台のイメージを持つことの大事さや効果を紹介しています。)
「平均台の上」でも安定するフォームは、体の力を真っすぐに伝えている証拠です。これがコントロール・球速の向上につながります。「力んでるぞ」とよく指導される方は、ダルビッシュ有選手のピッチングフォームをお手本としましょう。
もちろんこれには強靭な体幹が必要です。体幹を鍛えつつ、ダルビッシュ有選手のピッチングフォームをお手本として練習してください。
お手本にしたい右投手3:前田健太選手
ダルビッシュ有選手と同じく、メジャーで活躍している前田健太選手のピッチングフォームも参考になります。
日本人らしいピッチングは「下半身の沈み込み」を重視します。それによって下半身の力を最大限に活かせるからです。
ダルビッシュ有選手のピッチングフォームは「下半身の沈み込み」をフルで活かしていますが、前田健太選手はそこまで沈んでいないことが分かります。
投球時に「下半身を沈み込ませると、コントロールがつかない」という方は、ぜひお手本にしてみたいピッチングフォームです。
お手本にしたい右投手4:有原航平選手
2019年シーズンパ・リーグ最多勝の有原選手。
僕の勝手なイメージで、日ハムの投手陣はジュニア選手にお手本としてほしいピッチャーが多いですね。
「ヒップファースト」や「お尻を向けろ」と言われる方は、有原選手のピッチングフォームをお手本とすると良いと思います。
動画を見ても分かるように、体重移動が「お尻を先頭」にしているのが分かります。
下半身のタメを作るために必要な動きです。ピッチャー初心者であれば、まず習得しておきたいフォームですね。
大谷翔平選手はダルビッシュ有選手のピッチングフォームを参考にしているみたいですね!
そうそう。大谷翔平選手も紹介したかったが、どうしても日ハムばっかりになってしまいそうで…それくらい、俺のイメージでは日ハムのピッチャーのフォームは「かっこいいな」って思えるんだ。
お手本にしたいプロ野球選手のピッチングフォーム:左投手編
続いて左投手のピッチングフォームを見てみましょう。
右も左も基本的なことは変わりませんが、ここではどちらかというと「ゴリゴリのストレートタイプ」ではなく、技巧派のピッチャーを紹介します。
お手本にしたい左投手1:杉内俊哉選手
なぜ130km台のストレートでこんなに三振が取れるのかと不思議になる杉内俊哉選手。
しなやかなピッチングフォームはぜひお手本にしたいです。
まさにストレートが速くなくても通用するピッチャーになれることを証明した杉内選手です。
力を抜いて、肩をギリギリまで引っ張り、遅れて出てくるボールに打者は翻弄されます。また、やわらかくスナップを使うために「グイッ」と手首を内側に入れています(動画00:19)。
最後のスナップを利かせるための予備動作として、お手本にしておきたい動きですね。
お手本にしたい左投手2:大野雄大選手
2019年に史上81人目のノーヒットノーランを達成した大野雄大選手。
理想的な下半身の使い方をするピッチングフォームだと思います。
- 足を高く上げ(しかもブレない)
- 体重移動で深く沈み込む
- 投げた後の軸足の裏側が上空を向く
とかなり理想的な下半身の使い方をしています。
初心者ピッチャーで下半身の使い方を指導されることが多いなら、大野選手のピッチングフォームがお手本にしましょう。
お手本にしたい左投手3:石川雅規選手
コントロール抜群で、杉内選手同様に130km台のストレートで三振を取る石川選手。
とくに「肘を上げろ」と指導されるけど、うまくいかない方にお手本にしてほしいピッチングフォームです。
いろいろな考え方があると思いますが、僕は上がらない肘を無理やり上げて投げる必要はないと思っています。
人間骨格が個人で違いますからね(もちろん理想の動きはあると思います)。石川選手はスリーク気味の投げ方で、肘が必ずしも上がっているわけではありません。
それでもこれだけ結果が出せているのであれば、肘が上がらない投げ方でも怪我せず、成績を残せることの証明にもなります。
(こちら↓の記事で、肘を上げる方法を紹介しています。記事後半には「肘を上げなくても大丈夫な証明と実績」を紹介しているので参照してください。)
ついでに杉内選手、石川選手がやっている、足を上げる間に二回グローブを叩くしぐさは、アマチュアで厳しくボークを取られます。気を付けておきましょう。
お手本にしたい左投手4:大関友久選手
2022現在、ホークスを支える左腕の大関友久選手は、上半身と下半身の「ねじれ」を参考にしてほしいです。
右脚を上げる「前に」、上半身をグローブとともにひねっている様子が分かるでしょうか。
そして、その後に右脚を上げると同時に、おしりもしっかりひねっています。
身体のひねりの力を最大限に引き出すため、身体を「上半身と下半身」と二つのパーツにねじれを分けている点を参考にしましょう。
よく初心者は、ひねりを入れるとき、上半身と下半身を同時に同じ幅だけひねります。
そうではなく、下半身のひねりが50だとすると、上半身のひねりを60にするイメージですね。
これにより、身体のひねりによるパワーを最大限に引き出せ、それでいて、コントロールが乱れなくなります。
いろいろなタイプの選手がいるんですね。でも逆にすべてのピッチャーに共通のものは、絶対的に必要なものということですよね?
お!なかなか鋭い考察だ!例えば踏み出し足は真っすぐベース方向に、とかだな。
そう考えたら、いろいろなピッチングフォームを研究する楽しみにもなりますね。
ピッチングフォームを真似するための必須アイテム
ただ闇雲にあこがれの選手のピッチングフォームを真似しても見につきません。
以下に紹介するものは、揃えておきたいところです。
- カメラ(スマホで良し)
- タオル
- シャドウピッチング用の鏡
最も重要なのは、カメラ(スマホ)です。まずは、YouTubeなどで動画を見まくります。
そして自分でフォームを真似して、それを動画に撮り、あこがれの選手のフォームと比較します。
これは根気強く、100回、200回、500回、1000回とやればやるだけ身につきます。
そしてピッチングフォームをお手本にするなら、シャドウピッチングが最もおすすめです。
そのためのタオル、そして鏡を準備しておけると良いですね。
夜に家のガラスを使ってもできます。
自分は外にいて「外が明るい状態」を作ると、鏡とまではいきませんが、よく自分の姿が映ります。
もっと細かくつめていきたい場合は、鏡が必要でしょう。
スタンドとキャスターがついて、準備と片づけに便利な下の鏡がおすすめです。
かっこよくてお手本にしたいプロ野球選手のピッチングフォーム6選:まとめ
プロ野球選手のかっこいいピッチングフォームをお手本とすれば、ケガがしにくいフォームを手に入れたり、上半身や下半身の動き方を学習できたりします。
右投手だと
- 佐々木朗希選手
- ダルビッシュ選手
- 前田健太選手
- 有原航平選手
が、初心者ピッチャーから見るとお手本となるピッチングフォームです。
左投手だと
- 杉内俊哉選手
- 大野雄大選手
- 石川雅規選手
が初心者がお手本としたいピッチングフォームです。
あとはとにかく、動画を見まくって(500回は見ましょう)シャドウピッチングをするのみです。
自分の動画も撮って比較することを忘れないでください。