この記事では捕球してから、すばやくボールを持ち替えるためのコツを紹介しています。
ボールの持ち替えが早ければランナーをアウトにできる確率が上がります。
でもこれが意外と、早くしようと思うと力が入っちゃってボールの持ち替えがうまくいかないんですよね。持ち替え方を変えだけで劇的に送球を早くすることが可能です。
そのコツとは?さらに初心者が陥りやすいクセはどこなのかも解説します。
ボールの持ち替えを早くできるとどうなるか?
ボールがきたぞ!さばいて…ボールを持ちか…あれ?なんか上手く持ち替えできない…でも早く投げないと。
ばか!そのまま持ち替えをきちんとしないで投げたら…
(ぴゅーーーん)大遠投…
ほら、言わんこっちゃない。持ち替えができていないときは投げちゃダメだって。
すんません。どうしても焦っちゃうんですよね。
まあ、ランナーが目に入るととくにな。でもボールの持ち替えの早さは大切だ。この失敗から学ぼう。
まずはこちらをご覧ください。
メジャーリーグの守備の神様オマー・ビスケル選手のキャッチボールです。
もうボールの持ち替えをいつしているのか、さっぱりわからないですよね。※ここまでなってほしいとは、まったく思っていません。上手な選手の絶対条件。
ボールの持ち替えが早い。
持ち替えが早いとこのようなメリットがあります。
- 送球までに時間がかからない
- 正確な持ち替えによって、悪送球の数が減る
- 単純にかっこいい、うまそう
実質上のメリットは上の2つですが、もうこの際「かっこいい、うまそう」な選手を目指しましょう。これが野球上達のコツです。
オマー・ビスケル選手のようなキャッチボールができたら単純にかっこよくないですか?笑
ランナーをアウトにするためには0.1秒でも早く送球することが大切です。
そのための早く、正確なボールの持ち替え技術を知りましょう。普段の「あの」練習の時に、このコツを意識するだけで、
0.1秒以上送球を早く、正確にすることができます。そして、かっこいい野球選手になれます。そのための「あの」練習はもうすでに、みなさんも知っている練習です。
ボールの持ち替えを早くするためのコツはグローブにあり!
どうしたらボールの持ち替えが早くなりますか?
グローブの使い方と投げ手の使い方だな!
と言っても、しっかりボールをキャッチして、その時両手で捕球して…じゃないんですか?
もちろんそれが基本だが、うまい選手は「捕球」しない。
捕球しない…?顔面ぶち当たっちゃいますよ。
うまい選手はほとんど捕球していません。
捕球の定義を文字通り、グローブで「球」を「捕」るにすると、守備のうまい選手は「捕」る、というより投げ手にボールを「送」といった感じです。実はこれがボールの持ち替えを早くするコツになるのです。
エラーをすると「ちゃんと捕球しろー」と怒られる初心者の方は、まったく意味が分かりませんよね。
ボールの持ち替えを早くするコツ①網捕りしない
グローブの芯の部分でボールを捕球する癖をつけましょう。
初心者がよくやる「網捕り」ではグローブで十分衝撃を吸収できません。衝撃を吸収できない間は
ボールが暴れるので、持ち替えが非常にしにくいです。「パーン」とボールを捕球したときに
良い音がなるように心がけてください。
グローブの芯で捕球するコツは、写真のように親指と人差し指の付け根で捕球することです。
どうしても初心者はグローブで捕ろうとします。グローブを使うのですが、手で捕るイメージをさせましょう。
ボールの持ち替えを早くするコツ②グローブを閉じ切ってしまわない
初心者のグローブの使い方を見ているとグローブをしっかり閉じています。
ここまで閉じてしまうと投げ手をグローブの中に入れにくくなりませんか?だから、グローブを閉じ切らないようにしましょう。
そうすることによって、グローブでボールを止めた瞬間に、投げ手にボールを持ち替えやすくできます。
よく当て捕りと掴み捕りの論争で「当て捕り」はやるべきでない、という意見があります。
個人的には「当て捕り」もOKだと思っています。なぜなら、持ち替えが早いので。ただ、それをやるからにはデメリットも押さえておくべきです。以下のサイトで分かりやすくコツを説明していたので、ご参照ください。
ボールの持ち替えを早くするコツ③グローブの内側を向ける
「若干」です。大事なところなのでもう一度。若干です。
普通グローブはボールに対してしっかり内側を見せるように捕ります。
ボールの持ち替えを早くするコツは、グローブの内側を「若干(うるさくてごめんね)」内側に向けることです。
この時のコツは内側を向けた先に、投げ手の手のひらがあること。グローブを閉じ切らず、手の平に向かって「パス」するイメージです。
これこそ守備のうまい選手は「捕球しない」です。この「パス」のイメージも「若干」でお願いします。やりすぎるとただのファンブルにしかなりません。
ボールの持ち替えを早くするコツ④ボールを持ち替えるときは「パー」
初心者のボールの持ち替えを見ていると
捕球⇒手をグローブにつっこみ⇒普通のストレートを投げる握り方でボールを掴む
初心者がいます。最終的にはその形になりますが最初は「パー」でボール全体を掴みにいきましょう。
ボールを持ち替えようとした瞬間に、よくボールを「ぽろっ(ジャックル)」とする子どもはいませんか?
そのような子どもは「パー」の5本の指で持ち替えをしていない可能性が高いです。こうすることで「ぽろっ」も少なくなり、ボールが手の中で暴れません。
ボールを早く持ち替えるコツ⑤ボールの軌道を変える
バトル漫画では筋肉もりもりのデカ男より、中肉中背の「受け流す系」の方が強くないですか?
その「受け流す系」をグローブの動きに取り入れましょう。ボールは必ずこちらに向かってきています。そのエネルギーをグローブで止めてしまうのはもったいない。
ボールの軌道が耳の横に流れるようにして、ボールの持ち替えをしましょう。その流れている過程で、ボールを持ち替えます。
すると自然に持ち替えたときには投げる形ができあがっています(ステップについては以下の記事で)。
また、耳の横にボールの勢いを流すため
(右投げ)右を向きながら(両足のつま先を右側へ)やると勢いを流しやすく早いです。
これがボールの持ち替えを早めるためのコツですね!
もちろん、下半身のステップも合わさって初めて送球までできるんだが、グローブの使い方も大事だからな。たまに、ステップは早いのに持ち替えが遅くて「もったいないな」という子どももいるし。
俺のことですか?
いや。お前はどっちも遅い。
ストレート過ぎるっす…
ボール持ち替えを早くするコツをつかむには○○で練習しまくれ!
僕は数ある守備練習のうち一番大事なのはキャッチボールだと思っています。そして、キャッチボールできちんと意識さえすれば、ボールの持ち替えは何倍にも早くすることができます。
キャッチボールの意識が高くキャッチボールが上手なチームは強いです。
なぜならキャッチボールは、短時間で何度も自分に向かってボールが飛んでくるからです。相手が絶対に胸に投げてくることはありません。
いろいろな方向の、いろいろなバウンドの送球を練習できるのはキャッチボールです。
ボールの持ち替えを早くしたいのであれば徹底的にキャッチボールでコツを掴んでください。僕がチームを指導するとき、まずはキャッチボールの徹底から始めます。
その第一段階は「捕球後2秒以内に投げ返すこと」
どうしても初心者はだらだらしがちです。徹底的に、とくに新チームの最初の一か月は
キャッチボールに専念します。2秒にする意図は、「現実的な数字」であること。もちろんクイックでやればもっと早くできますが、それでは肩慣らしにはなりません。
大きく腕を回しても良い時間がちょうど2秒くらいです。これを最低でも塁間まではさせます。
塁間以上は、助走等も必要なため(本当に力のない子どもは1年野球をやっても塁間が最大でした)時間を取らせます。
キャッチボールのレベルが高いチームは強いです。これは、また別の記事で書いていきます。
本当に新チームの練習はキャッチボールで1時間はかかりますよね。
基本中の基本だからな。もちろん肩や肘の痛みがでないようには回数ややり方を工夫するが。持ち替えだってそこで何千、何万回とやれる。理論が分かったら、あとはクセをつけるだけだ。
ボールの持ち替えを早くするコツ公開!0.1秒でも早く送球:まとめ
ボールの持ち替えが早くなると送球が早く、正確になります。
ボールの持ち替えを早くするために、「グローブを閉じ切らない」「若干グローブの内側を投げ手に向ける」「網捕りしない」「持ち替えるときにパーで握る」ことがコツです。
ボールの持ち替えの練習で最適なのは、キャッチボールです。どんなときでもキャッチボールは一番大切にしてください。