この記事では内野ゴロを捕球するためのステップの仕方や注意点が紹介されています。
内野ゴロのステップがぎこちない子どもがいますよね。初心者の場合「正面に入る」指導がぎこちなくさせる原因になることもあります。
どうステップを教えれば良いのでしょうか。
内野ゴロ捕球時のステップの重要性
監督。内野ゴロを捕球した後の送球がしにくいんですけど、どうすればいいんですか。
もしかすると、送球のもっと前段階が原因かもしれないな。
送球動作じゃなくてですか?
物事には何でも準備が大切だ。送球するための準備は「ステップ」にある。今日はここを見てみよう。
内野ゴロを捕球するする前段階のステップは非常に重要です。重要だとされる理由がこちら。
- リズムよく捕球できる
- 送球の予備動作も兼ねている
では逆にステップができていないとどうなるのか。
- リズムがなくてギクシャクした動きになる
- バウンドを合わせにくい
- 送球が力のない送球になる
上手な選手ほど自分の形・リズムで捕球することに長けています。
- 上級者⇒自分の形・リズムにボールを合わ「させる」(言葉がおかしいですが)
- 初心者⇒ボールに自分の形・リズムを合わ「せる」
といった表現になります。だから、初心者はギクシャクした動きになってしまうのです。
また、よく「正面で捕球しろ」とありますがそれを徹底すると、初心者パターンのドツボにはまります。
正面で捕球するために、正面でずっとボールを待っていると体が流れない(体重移動がない)ため、ボールに勢いがつきません。
では一体どういうステップを踏めると「脱初心者」になるのでしょうか。
内野ゴロのステップ「正面に入る」は半分不正解?
とは言っても監督も「正面に入れ」って言いますよね。
確かに正面に入らなければいけない。ただ「最終的には」だ。
どういうことですか?
逆に言えば、最後の最後までは正面に入るなってことだ。
え?まったく意味が分からないです。何の言葉遊びですか?
内野ゴロを捕球するときに「正面に入れ」は半分正解です。
もちろん最後には正面に入っているのですが最初から正面で待つといろいろな弊害が出てきます。
また、その結果ステップをきちんと踏めなくなります。
横目に見ながら、横移動の途中に正面でゴロを捕球する
タイトルを見てもわけわかりませんね。まずは下の図を見てください。
こちらが内野ゴロのステップの手順です。最初の1と2のところに「正面から入らない」とあります。
人間ボールの正面に立つと遠近感が分からなくなるのです。
図のように横からの方が
赤い幅の長さがよく分かりますよね。
これが遠近感になります。どうしても初心者に「正面に入れ」と教えると、右側の絵の方法を取ってしまいます。これでは内野ゴロに対してステップすら踏めません。だから、内野ゴロを捕球するコツは
横目(打球を左横)に見ながら、横移動の途中に正面でゴロを捕球する
となるのです。「移動の途中で捕球」ということも忘れないでください。これは次の項目にもつながります。
捕球前のステップが踏めると、送球に勢いがつく
何でも準備が大切です。仕事、旅行、料理、何をするにしても準備が必要ですよね。内野ゴロの場合捕球後、送球をする必要があります。そのための準備がステップです。
先ほどの図です。
ぶっちゃけ、この図のようにステップが踏めるようになったらこの記事を見る必要はありません。ここでお伝えしたいのは最後の5につなげるために、2と3が大事だということ。
2と3を流れるようにつなげましょう。
初心者の場合、2と3でかかとが「べたっ」とついてしまい、あとはグローブで内野ゴロを捕球しなければならない状態にしてしまいます。
しかもその状態を早く作ってしまい、遠近感も分からない上に、イレギュラーまでするとお手上げです。
この2と3を横に体重移動しながら捕球できると4と5がスムーズにいきます。
3の時に体重移動を止めてしまうと体重移動停止⇒捕球⇒体重移動開始⇒ステップ⇒送球
になります。しかし流れるように動くと、捕球⇒ステップ⇒送球、と体重移動に要する時間がかからない上体重移動をする勢いをボールに乗せられます。
その結果、送球に勢いをつけることができるのです。内野ゴロ捕球前のステップ(準備)って大切ですね。
腰は落とす!ひざを伸ばさない!
おそらく「腰を落とせ」はどの野球チームでも指導されていることだと思います。
バッティングでも内野ゴロの処理でも目とボールを近づけることが大切です。
バットに当てる、グローブに当てるどちらにしても目に近い方がやりやすいことは当然のこと。
初心者の場合、気を付けたいのが、腰を落とせば落とすほど「猫背」になることです。猫背のまま腰を落とすと足を前に出しずらくなります。猫背になっていないかどうかはステップを踏ませてゴロを捕球する瞬間の写真を撮りましょう。
またステップ時~送球が終わるまで、ひざを伸ばさないことも重要です。ひざが伸びた瞬間に足の力が逃げてしまいます。そうすると、送球に体重を乗せられません。
まずはしっかりお手本を見て、何度も壁あて等を行って、フォームを身に付けることが大切です。
お手本はこちら。何度も見てください(何度も同じものが流れます)。すごく良いお手本です。
今宮選手って本当に守備がうまいよな。
正面の内野ゴロの手本だな。正面に来たボールに対して、一度右側にステップを踏んでいるのが分かるだろ?こうすることで「正面で待たない」ようにしているんだ。これがゴロをさばくコツだな。
内野ゴロのステップ!逆シングルはどうすれば?
監督、逆シングルの場合はステップってあるんですか?
結局内野手がファーストに投げようと思ったとき、逆シングルで捕球する打球は体重移動を反対にしなければいけない。だから、決まったステップはないが、ノーステップは初心者の肩では難しいかな。
初心者にとってさらに難しくなるのは逆シングルになると思います。
この逆シングルを捕球するときに、ステップというのは決まったものはありません。
(正面の打球をあえて逆シングルでさばくことはありますが、初心者には難しすぎる)
ただ、最低限ノーステップでないステップは習得しておくべきです。そのステップ方法や、逆シングルで注意しておきたいことを紹介します。
内野ゴロを逆シングルで捕球した…ステップは?
初心者に逆シングルで内野ゴロを捕球させると、2人に1人はノーステップで送球します。
あまりおすすめはしませんね。ノーステップには相当の肩の強さと下半身の粘りが必要です。このサイトを見なくても自分で勝手に成長できるぐらいになれば、やってみる価値があるとは思いますが。
では、最低限習得すべき逆シングルで捕球したのちのステップとは、何なのか。
※このステップがすべてではありません。勢いを殺すために何歩か必要なときも多々あります。
追いつくのが優先事項なので「どちらの足が前の方が良い」ということはありません。図は右投げの人の場合ですがこのステップで大事なことは軸足となる右足で、「しっかり踏ん張る」こと。
ここができないとせっかく捕球したのに、弱い送球になりセーフになってしまいます。またしっかり踏ん張るためには
右足をなるべく体の向こう側に投げだし
体をファースト側(投げる側)に傾ける
ことが大切です。このステップが踏めると体重移動を流れるように反対に変えられます。
結局は内野ゴロで大事なステップは送球にスムーズにつなげるためのステップということですね。
内野ゴロを逆シングルで捕球するための練習は一人でできる!
内野ゴロを逆シングルで捕球するためには、壁あてが有効です。一人でできる練習です。やり方はとても簡単。
壁に向かってひざをつきボールを投げて逆シングルでさばくだけ。
これだけでグラブさばきの練習になります。コツはグローブを下から上にさばくことです。上から下に押さえつけないでください。
上から下に押さえつけると、地面すれすれの打球が捕球しにくいし次の送球動作につながりにくくなります。
簡単な練習なので家の壁でもできます。(うるさいかもしれませんが)
逆シングルで捕球するとかっこいいっすよね。
まあ、内野の腕の見せ所だからな。もちろん普通の内野ゴロを当たり前のように捕球、ステップ、送球してアウトにするのもすごいことだが。
とにかく捕球のためにステップをきちんと踏めば、送球にもつながるということですね!
そういうこと!捕球しながら送球の準備もすると、流れるようなさばき方になる!
(内野ゴロの基本が分かったら、ちょっとステップアップ!ぎりぎりの球際をさばけるようになろう!)
内野ゴロを捕球するためのステップ攻略!正面に入るは半分不正解?:まとめ
内野ゴロの捕球時のステップは、次の捕球から安定した送球までに必要な準備です。
内野ゴロを捕球するとき、「正面で待つ」ではなく横目で見て、横(投げる方向)に体重移動をするステップを踏みながら、捕球するようにしよう。
逆シングルで内野ゴロを捕球する練習に、ひざをついた壁あては有効的です。ステップは、どちらの足を前にして捕球しても、軸足をしっかり踏ん張ることで次の送球動作につながります。