この記事では、子どもが所属する少年野球の監督を解任させたい、と思った時に読むべき内容が紹介された記事です。
少年野球の監督って、偉そうだし、子どもの恐怖の対象ですし、悪影響がありそうですよね。このように思っている時点で、解任させたいと思っていることでしょう。
そう思った時にしておくべき準備や心得を紹介します。
野球指導歴10年の一球たろうがご紹介します。
少年野球の監督への不満がどんなものか集めよう!!
自身が監督をやっているので、監督の視点も交えて保護者も納得できる方法をご紹介します。
監督を解任させるために、まずは情報を集めましょう。
(もしも自身が監督で、辞任すべきか悩んでいる方はこちらの記事で悩みが解決できるかも?)
保護者同士で情報を共有。ただし、相手を選ぶこと…
もしかすると、子どもが通う野球チームの監督を「解任させたい」と思っているのは、あなただけかもしれません。
もしそうだとすると、一度自分の考えについて客観的に見てみるべきです。そして、他にも不満を持っていそうな人がいるのであれば、その人と情報交換を行いましょう。例えば以下のようなものが考えられます。
- ただ怒るだけで、具体的なやり方や方法を提示してくれない
- 恐怖の対象になっているだけで、指導の要素がない
- とにかく偉そうで、保護者でさえも顎で使うような雰囲気がある
- 指導力がない、または、采配力がない
- 辞めたやつと仲良くするななど、理不尽なことを言ってくる
他にも多くのことがあると思いますが、まずはどの保護者がどんな不満を持っているか聞き出しましょう。
もしかすると、その面について不満に思っているのはあなただけかもしれません。そうなると、一人の意見だけで監督を解任させることになるので、かなりの労力が必要だし、解任できない可能性が高いです。
その上で、保護者で情報を共有するのであれば、相手を選びましょう。まずは信頼できる人を集め、少しずつ、です。
保護者会長の不満を引き出す
基本的に少年野球チームであれば、保護者会というものがあるはずです。その保護者会長が、どう思っているのか聞き耳をそば立ててください。
もし、自分の不満と同じような不満を持っているのであれば、保護者会長との情報交換をしましょう。もしかすると、あなたの意見をうまく伝えてくれるかもしれません。
というか、保護者会長というのは、そういった役目でもあるのです。
絶対的に解任させるべきなのか検討する
情報を共有した保護者同士でつながったら、次に検討すべきは「本当に解任させるべきなのか」を考えてください。
もし、自分たちの要求を受け入れてくれるのであれば、監督にとっても保護者にとってもベターな選択かもしれません。
力のある監督は、次へとつなぐパイプが太いこともあります。子どもが今不満を持っていても、次につないでくれるのであれば、そちらが良かったりもします。
結局子どもは大きくなって、次のステージで野球をします(ぜひ、やめさせないでほしい)。
そう考えると、解任させることが大きなリスクであるということも承知しておいてください。
少年野球の監督を解任させる具体的な動き
ではここから、具体的に監督を解任させるための(穏便に)動きを紹介します。
何度も言いますが、リスクがあることは承知で行動してください。
「改善してほしい」といういことを話し合う
少年野球の監督といっても、一人の人間です。自分が育てたチームや、チームの運営方針に対して、いずれは卒部していく子どもの保護者に「辞めてくれ」と言われると、穏やかでいられるはずはありません。
もしかすると、「俺の指導方針が気に入らないなら、チームを辞めてくれ」と言い出すかもしれません。
そうなる前に、まずは「解任したい」ではなく、「改善してほしい」ということを伝えましょう。1か100かの議論をしてはなりません。
監督には監督なりのプライドや方向性があるのです。現在が保護者や子どもにとって、1なのであれば、30や50くらいまで引いてもらえないでしょうか。
また、これらは保護者会長を通して話をしてもらった方がベターな選択です。保護者複数人でいきなり来られても、監督は聞く耳を持たないでしょう。
準備しておくべき監督の後任。解任と同時にチーム解散の危機にも…
これまでの経験から、監督と保護者が対立した場合、どちらかというと監督が辞めることの方が多い気がします。
つまり、保護者と対立さえしてしまえば、居心地の悪くなった監督が自分から辞めるということです。
しかし、これは穏便な結末とは言えないでしょう。そして何よりも、唐突に監督を辞められた場合、後任がいないためチーム解散の危機を迎えます。
まずはそうなる前に、後任候補を決めておきましょう。ただ、その後任候補にも「監督が解任される、または辞めた場合に」と伝えておくことが大切です。
それでも「もしもの時はやりますよ」と言ってくれる人を探しておきましょう。これがまた難しいんですが…
となると、監督の解任にはセットで「後任の決定」が必要だということですね。
より多くの保護者に賛同してもらう
はっきり言って、少年野球チームの運営者は監督です。つまり、会社の社長のような存在なのです。
だからこそ、一人で戦ったって社長には敵いません。監督抜きの保護者会などを開いてもらい、より多くの賛同を得ましょう。
ということは、やはり保護者会長の協力は必要不可欠。自分が動いてもなかなか難しいのがこの手の問題。しかも自分が動き出すというのも、なかなか難しいし勇気のいることですよね。
一方、保護者会長という役柄は、大きな力を持っています。だからこそ、先述したように他の保護者の情報共有が大事なのです。
そして保護者会の意見として、監督に要望を伝えましょう。大抵ここまで動かれると、監督も「なら辞めます」となります。
監督の視点から見た「解任」の言葉
ここまで読んでくださったのであれば、ぜひ知っておいて欲しいのが、解任される側の監督の視点です。
意外と監督という役柄の人は、自分の方針のすべてを保護者と共有しようとはしません。だからこそすれ違いが起きるのです。
とは言っても、なかなか伝えてくれない監督の「本音」。ここで知っておくと、後の行動が変わるかもしれません。
辞めるのはいいけれど…
解任を突きつけられても監督は「意外と冷静」です。冷静というか、あっさりしています。
当然監督をする以上、すべての人が自分の方針に合うとは思っていません。だから「あなたの方針が嫌だ」と言われても、特段驚くこともなく、むしろ半分覚悟しているので「じゃあ、辞めますよ」となります。
しかし、運営者だからこそ気にするのが「んで、後任は?」となるわけです。
後任がいないのであれば、目の前にいる子どもたちは?監督と合っている子どもや保護者はどうなるの?と思います。
コーチがいるからと思って安心しないでください。コーチをしているからと言って、その人が監督までするかというと、そこまでの覚悟がなかったりもします。
つまり、監督は自分が解任された後のことを考えると、簡単に辞めるわけにもいかなくなるのです。
チームの方針、俺の方針…
監督の方針や指導方法が合わなかったから、対立してしまっているのです。
ただ、それを批判されたところで監督にとっては「んじゃ、どうすれば良いの?」となります。
先述したように、いきなり批判されたところで監督にとっては寝耳に水。会社の経営と同じで、批判だけでは生産性がありません。
だからこそ、要求として保護者の思いをぶつけてみるのです。その要求が、監督にとっての「気付けなかった指針」にもなり得ます。
一方「俺の方針がNo.1」と思っている監督がいるのも事実です。でも、チームの歴史が長ければ長いほど、その監督はその方針でやってこれた、ということ。
だからこそ、自分の方針が間違いでないとも思っているのです。とは言っても時代は変わるもの。方針が変わらないことも、おかしなことではあります。
監督だって嫌われたくない
指導者となる人に必要な覚悟は「嫌われる覚悟」です。先述したように、指導方針が合わないことだって容易に想定しています。
と、なると「嫌われる覚悟」がないと、指導的立場にはなれないのです。監督はその覚悟をした人物であり、その経験をしてきた人。
とは言っても、やはり人間関係はうまくやっていく方が良いはず。そう考えると、妥協点がないか探すことで、うまく折り合いをつけられる可能性も高まります。
不満ばかり伝えるのではなく、監督の意志も尊重しながら、どこまで聞き入れてもらえるか探る。
解任を突きつける前に、やはりこれが重要です。
野球の監督をしているからこその視点も取り入れて紹介しました。まずは、話し合いで折り合いがつかないか探ってみてください。監督には監督なりの考えがあるものです。また、それでも解任したいとあれば、絶対に後任は決めておいてください。監督としても、それがないからには辞めにくいのが現実です。
「あの少年野球の監督解任させてやる!」準備と心得と落ち着きと…:まとめ
少年野球の監督には「偉そう」「指導方針が変」「指導力不足」という監督が現実にいます。
しかし、監督を解任させるには、それなりの準備や心得が必要であり、時には落ち着いてお互いの意見を出し合うことも大切です。
できれば、双方の納得のいくポイントを探りましょう。それでも、解任させたいのであれば、保護者会長を中心として仲間集めを行い、後任をしっかり準備して解任を迫りましょう。
突然要求だけ突きつけても、監督には監督の考えがあるので、時間をかけることも大切です。
時間をかけることで、お互い冷静に考えられるものです。