コリジョンルールの基本を解説!殺人タックルの予防とは?

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守備
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この記事では、コリジョンルールの基本的な解説と、コリジョンルールが導入されるきっかけとなった殺人タックルについて紹介しています。

野球界では、比較的新しいルールであるコリジョンルール。小・中学生の部活動程度では、上位の大会にならない限り、審判がコリジョンをコールすることは難しいです。

ここでは、そのコリジョンの基本を解説し、導入の元となった殺人タックルについて紹介します。

一球たろう
一球たろう

野球指導歴10年の一球たろうがご紹介します!

 

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コリジョンルールとは?

三塁を回って…ホームはぎりぎりかな?突っ込んでしまえ!!

うわ。ぎりぎりのプレーだな。クロスプレーになるだろう!ここはブロックだ!…いってーーー!!!!!

お前!!こんなところでブロックしたら、コリジョン喰らうだろ!!危ないよ!!!

いててて…え?コリジョンってなに?

 

コリジョンルールは比較的新しいルールのためか、つい最近野球を始めたなどといった人には馴染みのないルールです。

以前は、パワプロなどでもキャッチャーを育てる時「ブロック〇」などを一生懸命獲得していたものですが…

さて、そのコリジョンルールとは何かというと、簡単に言えばキャッチャーがランナーの走路の間に入って、ブロックができなくなったということです。

詳しく解説していきます。

コリジョンルールが適応されるとどうなるのか?

簡単に言うと、コリジョンが宣告された時は「走塁妨害」とされます。

通常コリジョンが宣告されるのは、審判が「タイム」を宣告し、そこでコリジョンを宣告する流れです。

ランナーはセーフとみなされ、得点が認められます。

例えば、審判がキャッチャーの立ちコリジョンの発動条件を確認(後述しています)し、クロスプレーで判定を迫られた時、明確にコリジョンと分かった時。

その時は、1.ランナーにアウトを宣告し、その後2.タイムを取り「オブストラクション(走塁妨害)」と宣告、3.ランナーをセーフとします。

この際ボールデッドとなっているので、他のランナーは占有していたベースに戻し、プレーを再開させます。

まず見られるのはボールの待ち位置

基本的にコリジョンルールでは、ランナーの走路にキャッチャーが入ってはいけないとされています(後述しますが、タッグの際は構わない)。

だから、クロスプレーの際にホームベースのどの位置で待っているのかが、大事になります。

ランナーとのクロスプレーになる際、赤い線で示された中で待っているとコリジョンルールが適応されます。

赤い線の中がランナーの走路と判断されるので、図の黄色い線の中でキャッチャーは送球を待たなければなりません。

どのタイミングで入っておかなければいかないか?

とは言っても、どのタイミングでコリジョンルールが適応されるのでしょうか。

例えばランナーがサードベースを回った直後に、「キャッチャーがコリジョンの範囲にいた」となって、ルールが適応されるのでしょうか?

これは「クロスプレー」が生じるタイミングと判断されます。

つまり余裕でアウトになるタイミングでは、コリジョンは適応されません。クロスプレーが起きうるタイミングとなれば、せいぜいホームベースの4~5mほど手前くらいでしょうか。

その時点でボールをキャッチャーが持っていないのであれば、コリジョンルールの発動要件になります。

ランダウンプレーのときは?

では、ランダウンプレーが起きてランナーがホームベースに突っこむ際に、コリジョンルールは適応されるのでしょうか?

これに関しては、答えは「ノー」です。

ランダウンプレーの際には、コリジョンルールは適応されないものとしています。そもそもランダウンプレーで、走路に守備選手がいないとランナーはらくらくセーフになります。

よほど故意的に、守備側が「通せんぼ」をしない限り、走塁妨害は起きません。

送球が逸れたときは?

いくらキャッチャーが、コリジョンルール適応外の範囲で送球を待っていたとしても、100%そこにボールが送球されるとは限りません。

当然送球が逸れることもあるでしょう。もしも送球が逸れて、ランナーの走路に入らないとキャッチャーが捕球できない場合、どう考えるべきでしょうか。

この場合、キャッチャーはランナーの走路に入って捕球しても「構わない」と判断されます。

つまり、守備機会として必要な行為であるため、ランナーに対する妨害活動とは見られないのです。

プロ野球初のサヨナラコリジョン

こちらは、プロ野球初のサヨナラコリジョンが適応された瞬間です。

明らかに捕球前からキャッチャーは、ランナーの走路上にいます。こうなると、ランナーはキャッチャーを避ける、またはタックルをするしかありません。

コリジョンルールの説明としては、かなり分かりやすい映像なのではないかと思います。

ランナーが圧倒的有利だが、キャッチャーを守るため

コリジョンルールを見ていくと、ぎりぎりのプレーの時にはランナーが有利になるルールと考えられます。

しかし、このコリジョンは、キャッチャーを守るための措置なのです。

驚異の殺人タックルはルール内の行為

映像を見るからに、キャッチャーというポジションはとんでもなく痛い思いをするポジションであることが分かります。

しかもこの殺人タックル「ルール適応内」であることが、今考えれば恐ろしい。

確かにクロスプレーは、野球のワンシーンとして盛り上がる場面の一つではあります。しかし、これによりキャッチャーの怪我が後を絶ちません。

コリジョンルールは、殺人タックルによるキャッチャーの怪我を防ぐためのルールなのです。

他にもキャッチャーには危険がたくさん

ただでさえ、キャッチャーは危険なポジションです。経験者なら以下のことを経験したのではないでしょうか。

  • バッターのチップした打球が、防具以外の場所に当たる(右手に当たるとやばい)
  • ミットを打たれる(打撃妨害だが故意的でないし、何より痛いのはこっち)
  • チップまたはショートバウンドした球が、玉に直撃する(一番やばい)

コリジョン適応前は、これにランナーの殺人タックル・殺人スライディングが待っていたのです。

そう考えると、キャッチャーというポジションを守るためにも、必要なルールだったのかもしれません。

殺人タックルもあるし殺人スライディングをされる危険がどれだけ恐ろしい事か…

絶対やってはいけない殺人スライディング!動画つきで危険を検証
この記事では殺人スライディングを動画付きで解説し、野球人としてやってはいけない殺人スライディングについて触れています。アウトになりたくない気持ちは分かりますが、殺人スライディングは非常に危険です。ただし、故意である場合と、故意でない場合があります。過去の事件も見ながら、その危険性を検証しましょう。

コリジョンを宣告されないためにキャッチャーがすること

結局コリジョンを宣告されると、攻撃側の有利な展開になります。

キャッチャーは自分を守るためとはいえ、このルールに従わなければなりません。

コリジョンを宣告されないようにするために、キャッチャーは以下のことを徹底しましょう。

  • 立ち位置については、練習中から無意識的に範囲内に立てるようにする
  • タッグに両手でいくとブロックと判断される可能性があるので、なるべく片手でタッグにいく

どうしても両手でタッグに行こうとすると、ランナーの走路に入る形となり「ブロック」した形になってしまいます。

とくにこれによるコリジョン発生が起きやすいので、基本的には片手でタッグにいきましょう。

一球たろう
一球たろう

殺人タックルがもととなって、コリジョンルールは新設されたんだ!

なるほど。これがコリジョンルールであり、新ルール追加の原因だったんですね。

一球たろう
一球たろう

確かに見る分には、クロスプレーは面白いんだが、やっているこちらとすればかなり危険なプレーだからな。キャッチャーがこのプレーで「野球が出来なくなった」なんて話も時折聞く。コリジョンがあると言っても、油断ならないのがクロスプレーだ。

ルールを理解した上で、なおかつ気を付けるってことが大事ですね。

コリジョンルールの基本を解説!殺人タックルの予防とは?:まとめ

コリジョンルールは、いわゆる「オブストラクション(走塁妨害)」で、宣告されればランナーはアウトをコールされていてもセーフとなります。

基本的にはキャッチャーがランナーの走路上で送球を待っていたり、捕球していないのに走路に入ってきたりするとコリジョンルールが適応されます。

一方送球が逸れたり、ランダウンプレーになった際はコリジョンルールの適応外です。

そもそもコリジョンルールが設定されたのは、殺人タックルなどによりキャッチャーが怪我をすることが相次いだため、それを防ぐためのルールです。

キャッチャーとして、コリジョンを宣告されないためにも「送球の待ち位置に気を付ける」ことと「タッグは基本片手で」を徹底しましょう。

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